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現場の突発トラブルに迅速対応!
リアルタイム映像で遠隔地の専門家がサポートする仕組み

建設や設備維持管理の現場では、想定していなかったトラブルが突発的に発生することがあります。事故による構造物の破損、施工中に見つかる想定外の状態、判断に迷う納まりなど、その場ですぐに判断が必要な場面は少なくありません。しかし、経験豊富な専門家やベテランが、すべての現場に常駐できるわけではありません。

そこで、専門家が現場にいなくても状況を確認し、判断や指示を行えるようにする手段として活用されているのが、リアルタイム映像です。現場の状況を映像と音声でその場で共有し、離れた場所にいる専門家が確認しながら指示を出すことで、よりスムーズに現場のトラブルに対応することができます。本稿では、リアルタイム映像が現場のトラブル対応にどう役立つのかを整理し、実際の活用場面まで紹介します。

この記事の要点は次の3点です。

  • 専門的な判断が必要な場面では、判断できる担当者が現場にいないと、状況確認や指示に時間を要することがあります。
  • リアルタイムの映像と音声で状況を共有すれば、離れた専門家が現場を見ながら確認・指示でき、対応の初動を早めやすくなります。
  • 映像を見せるだけでなく、同じ図面や帳票に一緒に書き込めると、不具合の内容や対応を関係者に伝える是正指示も正確に共有しやすくなります。
現場の突発トラブルに迅速対応!リアルタイム映像で遠隔地の専門家がサポートする仕組み

現場で突発トラブルが起きたとき、なぜ対応が遅れやすいのか

現場のトラブル対応が遅れる背景には、いくつかの共通した事情があります。まず、現場は各地に分散しており、現場責任者や専門技術者など、判断に必要な権限や専門知識を持つ担当者が常にその場にいるとは限りません。電話や口頭の報告だけでは、現場の状況を正確に伝えることが難しく、認識のずれが生じることもあります。写真を撮って送っても、細部の状態や周辺との関係までは伝わりにくいという課題があります。

加えて、建設業では高齢化や担い手確保が課題となっています。日本建設業連合会の資料によると、建設業就業者は2025年時点で55歳以上が約37%を占め、全産業と比べて高齢化が進んでいます(※1)。熟練した技術者や専門家の数が限られる中で、一人が複数の現場を受け持つこともあります。限られた人員で複数の現場を支える場合には、経験豊富な技術者が必要なタイミングですぐ現地へ向かえないケースも考えられます。

リアルタイム映像が現場トラブル対応を変えるのはなぜか

現場の状況を映像と音声でその場で共有できれば、離れた場所にいる専門家も、現場を見ながら状況を把握できます。写真の後追い確認とは異なり、双方向でやり取りしながら「どこを見せてほしい」「この部分を確認したい」と指示を出せる点が特徴です。これにより、判断に必要な情報を早く集め、対応の初動を早めやすくなります。

この考え方は、公共工事で広がっている遠隔臨場にも通じます。遠隔臨場(遠隔立会とも呼ばれます)とは、ウェアラブルカメラ等で撮影した映像と音声をWeb会議システム等を利用して、段階確認・材料確認・立会を行う取り組みです(※2)。受注者が現場の映像と音声を配信し、発注者側の監督職員等が遠隔地からリアルタイムに確認します。2024年には工事検査を対象とした実施要領も新たに整備され、映像を用いた確認の範囲は段階的に広がっています(※3)。

トラブル対応でも、この「見ながら確認し、その場で指示する」流れは有効です。さらに、映像を見せるだけでなく、同じ図面や帳票を一緒に見て書き込めると、口頭では伝わりにくい是正の指示も正確に共有しやすくなります。

eYACHOのGEMBA Talkとリアルタイム共有で専門家が現場を支える

eYACHOは、株式会社MetaMoJiが大林組と共同開発した施工管理アプリです。紙の野帳と同じ手書き感覚で記録できることが特徴で、図面・帳票・写真・リアルタイム共有まで1つのアプリで扱えます。MM総研「建設業の施工管理支援アプリの利用動向調査(2025年12月)」では、ゼネコンでの利用シェアNo.1(19%)を獲得しています(※4)。タブレットやスマートフォンなどのスマートデバイスでの利用シェアでも、No.1(21%)を獲得しています(※5)。2015年から提供を開始し、契約企業数は900社以上、利用者数は80,000ユーザー以上にのぼります(※6)。

eYACHOでは、ビデオ通話機能「GEMBA Talk」を標準で搭載しています。GEMBA Talkは、eYACHOのシェアノートから起動でき、遠隔地の間でも映像と音声で現場の状況をリアルタイムに共有できます(※7)。iPadの待ち受け画面から起動することもできるため、緊急時の対応や、ちょっとした相談・内容確認にも活用できます。iOS・Windows・Android版で利用でき、iOS・Windows版ではUSBカメラを併用して、配筋の奥など細部を確認しながら打ち合わせることもできます(※7)。

GEMBA Talkは、eYACHOのリアルタイム共有と組み合わせて使えます。Share(シェア)機能を使うと、同じ図面や帳票に複数人が同時に書き込むことができ、その内容がリアルタイムに反映されます(※8)。現場で撮影した写真に丸囲みや矢印、コメントを手書きで書き加え、そのまま是正の指示として共有することもできます。映像で状況を見せながら、同じ資料に一緒に書き込めるため、本部の専門家の判断を現場へ正確に届けやすくなります。

移動を伴う確認作業を減らした例もあります。東日本高速道路(NEXCO東日本)では、ウェアラブルカメラとeYACHOのShare機能を活用した遠隔臨場により、立会前後の待機や移動を含めてトータルで500時間以上を要していた移動時間を240時間に削減し、全立会(150〜160回)の約半分を遠隔化しています(※9)。突発トラブルそのものの事例ではありませんが、離れた場所から現場を確認する仕組みが、確認業務の効率化につながることを示す事例です。

項目 導入前 導入後
立会に伴う待機・移動時間 500時間以上 240時間
遠隔化した立会 全150〜160回のうち約半分

GEMBA Talkの活用場面|突発対応・遠隔検査・若手育成

GEMBA Talkが突発的なトラブル対応に活用されている例として、阪神高速技術の取り組みがあります。阪神高速技術では、阪神高速道路の構造物を対象に、保守・点検・修繕といった設備維持管理業務を担っています。膨大な紙資料をeYACHOで電子化したうえで、GEMBA Talkを組み合わせ、朝礼・検査・人材育成をリモートで行える体制を整えています(※10)。

トラブル対応の面では、事故による破損などの突発的な障害が起きた際に、タブレットを持って現場へ駆けつけ、現場からeYACHOで写真を共有し、GEMBA Talkを使って対応・解決を進めています。阪神高速技術では、年間1000件あまり発生する突発事項に、この仕組みでスピーディーに対応しています(※10)。現場の状況を映像で見せながら相談できるため、離れた場所からでも判断を支えやすくなります。

GEMBA Talkは、遠隔検査や若手育成にも活用されています。ウェアラブルカメラとの併用により、現場の状況を映像と音声で確認でき、移動を伴わない遠隔での検査が可能になります(※10)。人材育成の面では、従来の現場同行によるOJTから、つながりながら任せる育成へと運用が変わり、若手が自ら判断・行動する機会を増やしながら、ベテランが事務所から複数の現場の若手を支援できるようになっています(※10)。判断に迷う場面でその場で相談できる環境があることで、経験の浅い担当者が必要な確認を行いながら業務を進めることができるようになります。

通信が不安定な現場でも記録・情報共有を継続するための工夫

映像でつなぐには、通信環境が前提になります。一方で、トンネルや山間部など通信が不安定な現場ほど、トラブルが起きたときの連絡が難しいという事情があります。eYACHOでは、あらかじめオフライン利用に設定した通常ノートは通信のない環境でも利用でき、設定に応じて再接続時に更新できます。通信が途切れても、現場の記録そのものは止まりません。ただし、シェアノートはオフライン利用の対象外なので注意が必要です。

さらにeYACHOでは、Android版で「au Starlink Direct」に対応しています。携帯電話の通信圏外でも、対応端末を利用している状態で空が開けた場所であればデータ通信を利用できます。そのため、電波状況のよくない現場でも、Share機能を使って現場からの報告や事務所からの指示をリアルタイムに共有できます(※11)。ただし、この衛星経由の通信ではビデオ通話機能「GEMBA Talk」は利用できないため、映像通話が必要な場面では携帯電話やWi-Fiなどの通信環境が必要です(※11)。圏外の現場では、まず記録と情報共有を止めない備えとして活用できます。

トラブルを未然に防ぐ|リスクの見える化

ここまで紹介したリアルタイム映像は、発生したトラブルへの対応を支える仕組みですが、労働災害を未然に防ぐ観点では、作業前にリスクを把握することも重要です。eYACHOには、予防段階を支援する『安全AIソリューション』も用意されています。開発の経緯として、MetaMoJiは2019年より、独立行政法人労働安全衛生総合研究所および株式会社大林組と共同で研究を進め、研究から得られた労働災害対策の知識を「リスク予測知識データベース」として体系化しました(※12)。

安全AIソリューションでは、eYACHO上の安全衛生日報や作業計画書などの帳票に対し、21種類の安全関連法令と31種類の通達・ガイドライン、過去の災害事例やマニュアルなどをもとに、AIが作業内容や現場状況に応じたリスクと対策を提案します(※12)。利用する場面に応じて、AIが参照情報を自動で選ぶ自動モードと、災害事例やマニュアル・法令を利用者が選ぶインタラクティブモードの2つを選べます。安全AIソリューションはスタンダード版以上が対象で、実運用には別途サーバーライセンスや構築費用等が必要です。無料トライアルの対象外です。

個人の経験や勘に頼りがちだった安全管理を、法令や過去の災害事例に基づいて補う手段として活用できます。

リアルタイム映像で現場トラブルに備えるために整理しておきたいこと

現場でリアルタイム映像を活用するには、事前に整理しておきたい点がいくつかあります。

  • 通信環境の把握
    電波が不安定な場所では、オフラインで記録手段や衛星通信などの備えを検討しておくと、いざというときに情報共有が止まりにくくなります。

  • 映像と記録の使い分け
    映像はその場で確認しやすい一方、後から対応経緯を確認するためには、写真や帳票にも必要事項を記録しておくと整理しやすくなります。両者を使い分ける前提を決めておくと、対応後の整理がしやすくなります。

  • プライバシーへの配慮
    国土交通省の遠隔臨場に関する実施要領でも、現場外や人物が意図せず映り込まないよう留意することとされています(※2)。必要な範囲に限定して映像を扱う運用が望まれます。

  • 役割と連絡ルールの明確化
    誰が映像を配信し、誰が判断するのかをあらかじめ決めておくと、突発的な場面でも落ち着いて対応しやすくなります。

まとめ

現場の突発トラブルに迅速に対応するうえで、リアルタイム映像は、離れた本部の専門家の判断を現場へ届ける有効な手段です。担い手不足と高齢化が進み、専門家がすべての現場に常駐できない状況では、映像で状況を共有し、その場で確認・指示できる仕組みが初動を早める助けになります。eYACHOでは、ビデオ通話機能「GEMBA Talk」とリアルタイム共有により、遠隔での確認・是正指示・若手育成を支えることができます。阪神高速技術のように、突発事項への対応と人材育成を両立している例もあります。まずは自社の現場で、どの場面にリアルタイム映像を取り入れられるかを整理することから始めてみてはいかがでしょうか。

eYACHOは30日間の無料トライアルを提供しています。突発トラブル時の映像共有と遠隔での確認・指示を自社の現場でどこまで実現できるか、まずは実際の運用に近い形でお試しください。導入に関するご相談は、公式サイトのお問い合わせ窓口で受け付けています。

よくある質問

  • Q. eYACHOのGEMBA Talkは、どの端末で使えますか?

    A. iOS・Windows・Android版で利用できます。iOS・Windows版では、USBカメラを併用して、配筋の奥など細部を確認しながら打ち合わせることもできます。

  • Q. GEMBA TalkとShare機能はどう使い分けますか?

    A. Share(シェア)機能では、複数人が同じ図面や帳票を見ながら同時に書き込み、情報をリアルタイムに共有できます。GEMBA Talkは、そのシェアノートから起動できるビデオ通話機能で、必要なメンバーを直接呼び出し、映像と音声で現場の状況を共有できます。ビデオ通話のためのURL発行などの事前調整は不要です。図面や帳票への書き込みと会話を同時に行えるため、離れた場所からの確認や指示にも活用できます。

  • Q. 通信が届きにくい現場でも使えますか?

    A. あらかじめオフライン利用に設定した通常ノートは通信のない環境でも利用できます。ただし、シェアノートはオフライン利用の対象外です。対応端末・対象エリアなどの条件を満たせばau Starlink DirectによるShare機能のデータ共有が可能です。衛星経由ではGEMBA Talkは利用できません。

  • Q. eYACHOは無料で試せますか?

    A. 30日間の無料トライアルを提供しています。ベーシック版相当の機能が対象で、安全AIソリューションやBLuE連携はトライアル対象外です。

出典一覧

※1 一般社団法人日本建設業連合会「建設業デジタルハンドブック(建設労働)」 https://www.nikkenren.com/publication/handbook/chart6-4/index.html
※2 国土交通省「建設現場における遠隔臨場に関する実施要領(案)(2023年3月)」 https://www.mlit.go.jp/tec/content/001594449.pdf
※3 国土交通省「遠隔臨場による工事検査に関する実施要領(案)(2024年3月)」 https://www.mlit.go.jp/tec/content/001736204.pdf
※4 株式会社MM総研「建設業の施工管理支援アプリの利用動向調査(2025年12月)」 https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=710
※5 株式会社MetaMoJi「MetaMoJiの『eYACHO』がゼネコンで利用される施工管理アプリNo.1に」 https://metamoji.com/jp/news/20260325/
※6 株式会社MetaMoJi「施工管理アプリ eYACHO 公式サイト」 https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/
※7 株式会社MetaMoJi「ビデオ通話機能『GEMBA Talk』|eYACHO活用情報」 https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/topic/gembatalk.html
※8 株式会社MetaMoJi「特長機能|eYACHO」 https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/feature/
※9 株式会社MetaMoJi「eYACHO導入事例 東日本高速道路株式会社」 https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/user/e-nexco.html
※10 株式会社MetaMoJi「eYACHO導入事例 阪神高速技術株式会社」 https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/user/hkg.html
※11 株式会社MetaMoJi「施工管理アプリ『eYACHO』が『au Starlink Direct』に対応」 https://metamoji.com/jp/news/20251217/
※12 株式会社MetaMoJi「安全AIソリューション|eYACHO活用情報」 https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/topic/ai_solution.html
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【監修】eYACHO編集部

施工管理アプリ「eYACHO」は、タブレット1つで現場の記録・共有・管理を可能にし、施工管理から安全管理まで幅広い業務をサポートします。
本コラムでは、建設業界の課題解決やDX推進に役立つ情報や最新動向をお伝えします。

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