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品質管理データを見える化する方法|
検査結果の蓄積・分析で継続的に品質を向上

建設現場では、日々多くの検査結果や品質記録が生まれています。ところが、その多くは紙の帳票やExcelに分散し、蓄積・分析されないまま埋もれてしまいがちです。品質管理データの見える化とは、検査結果や測定値、是正記録といった品質に関する情報を、関係者が一目で把握できる状態に整える取り組みです。

品質管理データの見える化は、次の3つのステップで進めます。

  • 検査・品質データを現場で記録し、蓄積する
  • 蓄積したデータを集計し、分析する
  • 分析結果を共有し、改善につなげる

以下では、各ステップの進め方と、分析に耐えるデータをためるためのポイント、実際の建設現場での事例を紹介します。データを起点に継続的な品質向上を目指す方に向けた内容です。

品質管理データを見える化する方法|検査結果の蓄積・分析で継続的に品質を向上

建設現場における品質管理データの見える化とは?

品質管理データの見える化とは、検査結果や測定値、是正記録といった品質に関する情報を、数値やグラフ、帳票の形で誰もが把握できるように整えることです。品質の状態や変化を関係者が同じ目線で確認できるようにすることで、判断の根拠をそろえられます。

建設業でこの取り組みが重視される背景には、慢性的な人手不足と、2024年4月から適用された時間外労働の上限規制があります。建設業では、原則として時間外労働は月45時間・年360時間以内に制限されました(※1)。限られた時間の中で品質を保つには、記録・確認・報告といった管理業務を効率化しつつ、データを根拠にした判断へ移行する必要があります。

見える化には、主に次のような効果があります。

  • 品質の状態が共有され、認識のずれや伝達漏れを防げる
  • 異常や傾向を早期に発見でき、手戻りを防ぎやすくなる
  • 記録がデータとして残り、次工程・次現場の改善に生かせる

見える化は、単なるグラフ化ではありません。記録したデータを蓄積し、分析し、改善へつなげるサイクルを回すための出発点です。

品質管理データを見える化する3つのステップ

品質管理データの見える化は、「記録・蓄積」「集計・分析」「共有・改善」の流れで考えると整理しやすくなります。この流れは、品質管理でおなじみのPDCAサイクルとも重なります。

  • ステップ1 検査・品質データを現場で記録・蓄積する

    最初のステップは、品質データを漏れなく記録し、蓄積することです。対象となるのは、出来形の測定値、材料検査の結果、品質チェックシート、是正指示、工事写真など多岐にわたります。

    ここで重要なのは、記録する場所と入力する場所を分けないことです。現場で紙に書き、事務所に戻ってからExcelへ再入力する運用では、二重の手間がかかるうえ、転記時のミスも起こりやすくなります。データを蓄積し続ける仕組みをつくるには、現場でその場で記録し、そのままデータとして残せる状態が理想です。

  • ステップ2 蓄積したデータを集計・分析する

    次のステップは、ためたデータを集計し、傾向を読み取ることです。日報に入力した検査結果を週報・月報へ積み上げ、累計や平均を算出することで、品質のばらつきや不具合の発生傾向が見えてきます。

    分析といっても、最初から高度な統計手法を使う必要はありません。まずは「どの工程で、どのような不具合が、どのくらいの頻度で起きているか」を数値で把握することが出発点です。ヒストグラムやパレート図といったQC手法も、蓄積された正確なデータがあってはじめて意味を持ちます。

  • ステップ3 分析結果を共有・改善につなげる

    最後のステップは、分析結果を関係者で共有し、具体的な改善行動に結びつけることです。分析して終わりにせず、なぜその傾向が出たのかを検討し、対策を実行し、その効果を再び測定します。この繰り返しが、継続的な品質向上を生みます。

    共有の場面では、現場と事務所、元請と協力会社が同じ情報を同じタイミングで見られることが効果を左右します。リアルタイムに状況を共有できれば、是正の指示や確認も素早く回り、改善の速度が上がります。

分析に耐える品質データを蓄積するには?

見える化のサイクルを回すうえで見落とされがちなのが、そもそも蓄積するデータが正確かという点です。どれほど整ったグラフを作っても、元になる数値が間違っていれば、分析結果も判断も的外れになります。

分析に耐えるデータをためるには、次のような点が重要です。

  • 測定値の読み取り・転記ミスをなくす
  • 記録の形式をそろえ、後から集計できる状態にする
  • 通信が届かない現場でも記録を止めない仕組みにする

特に測定値の読み取り・転記ミスは、品質データの信頼性を左右します。計測機器の値を人の手で書き写す工程は、誤りが入り込みやすい場面です。測定と記録を分けず、値を直接データ化できれば、それだけで分析の精度は高まります。

eYACHOでの品質管理データの見える化・蓄積・分析

施工管理アプリ「eYACHO」は、株式会社MetaMoJiが大林組と共同開発した施工管理アプリです。現場の紙の野帳を電子化する発想で生まれ、2015年の提供開始以降、導入企業は900社、利用ユーザーは80,000人にのぼります。MM総研の調査(2025年12月)では、ゼネコンでの利用シェアNo.1、スマートデバイス利用シェアNo.1を獲得しています(※2、※3)。ここまで整理してきた記録・蓄積、集計・分析、共有・改善の流れを、eYACHOでどう実現できるかを説明します。

現場で品質記録を入力し、そのまま蓄積する

eYACHOでは、紙の野帳と同じ感覚で、現場でその場で品質記録を入力できます。手書きのペン入力に対応し、写真の貼り付け枠やテキストの入力欄を備えた帳票を、タブレットやスマートフォンで完成させられます。対応OSはiOS・iPadOS・Windows・Androidです。

さらに、これまで使ってきたExcel・PDF・紙の帳票を取り込み、そのままテンプレート化できます。会社独自の検査チェックシートや品質記録の様式を、見た目そのままにデジタル帳票へ置き換えられるため、運用を大きく変えずにデータ蓄積を始められます。現場で入力したデータはそのまま残るので、事務所に戻ってからの再入力が不要になります。

通信が届きにくいトンネル坑内や山間部でも、eYACHOではオフラインで入力・閲覧ができ、電波が復帰したタイミングで同期されます。なお、Shareノートとしての書き込みは、手動で「シェアレイヤーに移す」ことで同期されます。記録を止めずに蓄積し続けられる点は、データの抜けを防ぐうえで有効です。

計測値の自動取り込みと集計で分析に備える

分析に耐えるデータをためるうえで鍵となる読み取り・転記ミスの排除について、eYACHOではBLuE連携が役立ちます。BLuE連携とは、対応する計測機器の測定値をBluetooth経由で直接取り込む仕組みです。レーザー距離計や温湿度計、膜厚計などの値を帳票へ自動で記録できるため、目視での読み取りや手書きの転記で生じるミスをなくせます。BLuE連携は、スタンダード版以上、かつiOS版で利用できる機能です。

蓄積したデータの集計も、現場で完結できます。eYACHOではスマートテンプレートを使うことで、入力した値を他の帳票に転記したり、複数の帳票に入力された値を一括で集計したりすることができます。日報に入力した検査結果を週報・月報へ積み上げれば、締め作業の手間を減らしながら、品質の傾向を把握しやすくなります。

リアルタイム共有と横断検索で改善につなげる

見える化の要となるリアルタイム共有は、eYACHOではShare機能が担います。Share機能を使うと、同じ帳票や図面に複数人が同時に書き込め、誰が何を書いたかがリアルタイムに反映されます。図面上での是正指示や検査結果を、現場と事務所が同じ画面で確認しながら進められます。記録した内容については、承認の申請・確認を行うこともできます。

蓄積した品質記録を後から生かすには、検索性も欠かせません。eYACHOでは、テキストやタグ、ファイル名を対象に、過去のノートを横断して検索することができます。手書きのメモも、入力時に手書き認識でテキスト化しておけば検索の対象にできます。過去の検査記録や是正履歴をすぐに引き出せるため、次工程や次現場の改善に役立てられます。

品質の証拠となる工事写真については、eYACHOでは電子小黒板付き工事写真(工事写真帳)を利用できます。J-COMSIA認定を受けた改ざん検知に対応しており、公共工事の電子納品で求められる記録の信頼性を確保できます。

品質管理の見える化に取り組む建設現場の事例

eYACHOを活用して品質記録の見える化・共有に取り組んだ建設現場の事例を紹介します。

東日本高速道路(NEXCO東日本)では、出来形検測や材料検収の立会いに、ウェアラブルカメラとeYACHO(Share機能)を組み合わせた遠隔臨場(遠隔立会とも呼ばれます)を取り入れました。全立会150〜160回の約半分を遠隔化し、500時間以上かかっていた移動時間が240時間に短縮されています(※4)。検測結果を現場と事務所の双方が同じ画面で確認し、その場で記録と承認まで完結させることで、品質・出来形を確保しながら確認と記録の流れをリアルタイムに進めています。

中日本ハイウェイ・メンテナンス中央では、これまで使ってきた紙の帳票を読み取り、ほぼそのままの形でeYACHOのフォーマットへ電子化しました。運転日報やリスク危険予知活動のチェックシートから運用を始め、電子化したノートを別の帳票へ転記したり、値を集計したりする使い方で、検測資料の作成にも活用しています(※5)。基本操作を覚えれば従来と変わらず使えるよう配慮したことで、無理なく現場に定着しました。

大林組の建築現場では、Share機能の活用により、朝礼準備が1〜2時間から10〜20分へ短縮した事例が紹介されています(※6)。品質や安全に関する情報を全員で素早く共有できる体制は、日々の品質管理の土台になります。

これらは特別な現場に限った成果ではありません。品質記録を現場でデータ化し、蓄積・共有する仕組みを整えれば、多くの建設現場で取り組める内容です。

まとめ

建設現場の品質管理データの見える化は、「記録・蓄積」「集計・分析」「共有・改善」の3つのステップで進めるのが基本です。現場でその場で記録し、正確なデータをためて、傾向を分析し、共有して改善につなげる。この一連のサイクルを回すことが、継続的な品質向上につながります。

その出発点となるのが、分析に耐える正確なデータを蓄積する仕組みです。読み取り・転記ミスをなくし、記録の形式をそろえ、記録を止めない環境を整えることが、見える化と分析の質を左右します。eYACHOでは、現場でのその場入力、計測値の取り込み、転記・集計、リアルタイム共有、横断検索までを1つのアプリで実現できます。まずは自社の品質記録のうち、量が多く更新頻度の高い帳票から、データ化を始めてみてはいかがでしょうか。

eYACHOは30日間の無料トライアルを提供しています。検査結果の記録と集計を自社の現場でどこまで効率化できるか、まずは実際の運用に近い形でお試しください。導入に関するご相談は、公式サイトのお問い合わせ窓口で受け付けています。

よくある質問

  • Q. 品質管理データの見える化は何から始めればよいですか?

    A. まずは検査結果や測定値を、現場でその場でデータとして記録することから始めます。量が多く更新頻度の高い帳票からデジタル化すると、蓄積・集計・分析の効果が出やすくなります。

  • Q. eYACHOは無料で試せますか?

    A. 30日間の無料トライアルを提供しています。ベーシック版相当の機能が対象で、BLuE連携・安全AIソリューションはトライアルの対象外です。

  • Q. 計測機器の測定値は自動で記録できますか?

    A. eYACHOのBLuE連携を使うと、対応する計測機器の測定値を帳票へ直接取り込めます。BLuE連携は、スタンダード版以上、かつiOS版で利用できます。

出典一覧

※1 厚生労働省「建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyosyu/topics/01.html
※2 株式会社MM総研「施工管理支援アプリは働き方改革関連法の適用後も導入が進み、建設業全体の利用率は4割強に上昇」 https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=710
※3 株式会社MetaMoJi「MetaMoJiの『eYACHO』がゼネコンで利用される施工管理アプリNo.1に」 https://metamoji.com/jp/news/20260325/
※4 株式会社MetaMoJi「eYACHO導入事例|東日本高速道路株式会社②」 https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/user/e-nexco.html
※5 株式会社MetaMoJi「eYACHO導入事例|中日本ハイウェイ・メンテナンス中央株式会社」 https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/user/c-nexco-chuoh.html
※6 株式会社MetaMoJi「eYACHO導入事例|株式会社大林組(建築)」 https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/user/obayasigumi_kentiku.html
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【監修】eYACHO編集部

施工管理アプリ「eYACHO」は、タブレット1つで現場の記録・共有・管理を可能にし、施工管理から安全管理まで幅広い業務をサポートします。
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