導入事例【教育機関】

青山学院初等部

MetaMoJi Share for Businessを使った会議により、ICTスキルの向上、ペーパーレス化など多くの成果を実現

青山学院初等部(東京都渋谷区)では2017年に教員の会議のためのツールとして、MetaMoJi Share for Business(以下、MetaMoJi Share)を導入しました。導入の目的は教員のICTスキルの向上とペーパーレス化で、この2点は着実に成果を上げています。そのうえ、ほかにもさまざまな効果が現れてきました。

青山学院初等部

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ICT化とペーパーレス化を目指して、タブレット必須の状況を作る

 青山学院初等部では1か月に2回、放課後に40人の教員と事務長が集まって教員会(職員会議)を開催しています。一人ひとりの手には、Windowsペンタブレットのdynabook Tab。出席者は各自のタブレットにインストールされたMetaMoJi Share for Businessで資料を参照しながら会議を進めていきます。
 タブレットは2015年に学校から教員全員に提供されました。授業と学校運営のICT化、ペーパーレス化を推進しようという学校の方針によるものです。そのためにはまず教員がタブレットの使用に慣れる必要があるとの判断で、一人1台の環境となりました。
 しかしタブレットを教員に渡しただけではなかなか利用が進みません。教員全員がタブレットを必ず使う状況を作ろうと、教員会をペーパーレス会議にすることが2016年初頭に決まりました。

MetaMoJi Shareで資料を参照する会議が始まった

 この決定を受けてMetaMoJi Share for Businessを選定したのが、青山学院初等部のICT推進を担当している井村裕教諭です。井村教諭やほかの数名の教員はそれまでにMetaMoJi NoteなどMetaMoJi製品を使った経験があり、タブレットの画面に直接書き込める手書き機能の使いやすさを実感していたこと、またクラウドに保存された資料を利用者がいつでもどこからでも参照できることが、MetaMoJi Share for Businessを選んだ理由でした。

 井村教諭が教員を対象にMetaMoJi Share for Businessの講習を実施するなどの準備を経て、2017年1月にペーパーレスの教員会が始まりました。毎回の教員会の事前準備として、議題を提出する教員から取りまとめ役である教頭に会議資料のデータを送付します。教頭はそれを集約してMetaMoJiクラウドに公開し、その資料を見ながら会議を進めます。まさに全員がタブレットを使わざるを得ない状況です。

教員同士が情報を共有してスキルアップし、利用範囲も広がる

 教員会では近くに座っている教員同士で使い方を教えあったりして、スキルアップが急速に進んでいきました。MetaMoJi Share for Businessには発表者がページを移動すると全員のページがそれに追随して自動で移動するモードもありますが、教員会ではそのモードは使っていません。各自が必要に応じてページを移動したり拡大/縮小したりと、自由に操作しながら会議に参加しています。

 教員会以外の場でも便利な使い方を共有したり、少人数の会議でも使われるようになったりしています。井村教諭は「タブレット利用のキーパーソンとなる先生を中心に口コミで広がっていますね」と言います。会議だけでなく、タブレットで写真や動画を撮り教室の電子黒板に投影するなど、授業のツールとして活用する教員も増えてきました。

 各教員のタブレットには思い思いのケースやカバーが付けられ、キーボードを接続して使っている教員もいます。「学校から提供したのはタブレットだけで、それ以外は各自の自由としています。自分の使い方や好みに応じて使い込んでいる様子がうかがえます」(井村教諭)

教員会の様子

教員会の様子

紙の会議資料を大幅削減、さらに「ペーパーレス化の意識が自然に育ってきた」

 会議資料の紙の使用量はもちろん削減されています。以前は、1回の教員会で配付される資料は最少で一人あたり10枚、多いときには40枚を超えていました。MetaMoJi Share for Businessの導入により、1回につき数百枚、多いときには2,000枚近くの紙を削減できます。

 以前は議題を受け取った教頭が印刷物の準備をしていましたが、今は前述の通り、データをクラウドに転送するだけです。教頭はギリギリまで教員会の進行を考えることができ、効果的な議事運営にもつながっています。

 ペーパーレスにすれば準備の手間がかからず、いつでも参照でき、保管の場所もとらないことを体験できたため、教員間にペーパーレス化の意識が自然に育ってきたと井村教諭は語ります。今後作成する書類のペーパーレス化に加え、過去の書類もデジタル化してアーカイブする計画がすでに立てられています。ゆくゆくは児童や保護者への配付物もデジタル化する構想です。

ペーパーレス化の意識が自然に

ペーパーレス化の意識が自然に

クラウドにより利用がさらに進み、紛失対策や会議時間の短縮にもつながった

 クラウドに資料があるためいつでも、どこからでも参照できるのも、MetaMoJi Share for Businessの利用が急速に進んだ理由のひとつです。「本校では宿泊を伴う合宿など学外での行事も多く、資料を出先で見たいことが多いのです。学校から提供されたタブレットを持ち出したり、私物のスマートフォンやタブレットを利用したりして、多くの教員が必要なときに資料を見ています」(井村教諭)

 児童の個人情報に関わる資料などもあるため、紙を持ち歩くより紛失のリスクが下がるメリットも見逃せません。万が一デバイスを紛失しても、資料にアクセスするにはデバイス自体をロック解除するための認証とMetaMoJi Share for Businessにログインするための資格情報が必要で、さらに各人がデバイスやOSの機能を利用して紛失対策を施すことができます。

 必要なときに資料を参照できることが、会議時間の短縮にもつながりました。会議後に紙の資料を自分のファイルに綴じると、あとで見直そうと思ってはいてもなかなか見ないものです。それを避けるために、以前は会議中に資料について口頭で詳しく説明していました。しかし今は、学校のトップである部長(多くの学校の「校長」にあたる)が「資料はここにあるので必要なときに読んでください」と指示し、その方法が全体に定着してきたため、以前は2時間以上かかることもあった教員会が1時間あまりになりました。

全員が利用する環境を作りながらも無理をしないことで確実に浸透

 青山学院初等部には、児童が授業で使うためのタブレットもすでに数十台導入され、一部の授業で使われています。今後さらに本格的に導入する構想はありますが、現時点では授業での利用を教員に強制してはいません。児童への影響を考えれば「授業では失敗できない」(井村教諭)からです。そのためにまずは教員会で導入し、教員同士で情報交換をしながらスキルを高め利点を体験していく戦略は、着実に成功しています。

 またペーパーレスの教員会といっても、紙をまったく使わなくなったわけではありません。MetaMoJi Share for Business上でメモを書き込むこともできますが、必要に応じて紙にメモをとることもできるように会議のアジェンダだけは印刷して配っています。議題によっては印刷物が配付されることもあります。一足飛びに完全ペーパーレスを強いるのではなく、実情に応じて柔軟に運用することが、タブレット、あるいはペーパーレス会議の定着につながっているといえるでしょう。

 MetaMoJi Share for Businessの直感的な操作性、資料準備の省力化、クラウドを介した情報共有により、これまでの方法との親和性は維持しつつもタブレットやペーパーレス会議が教員全体に無理なく浸透し、学校が変わりつつあります。MetaMoJi Share for Businessの導入は、主目的であった教員のICTスキルの向上とペーパーレス化に加えて、教員間のコミュニケーションの促進、資料紛失のリスクの低減、会議時間の短縮など、多くの効果を上げています。


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本取材は2017年7月に行われました。画面キャプチャ、機能、肩書きは当時の情報に基づきます。

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