導入事例 01

株式会社日本エコシステム様

株式会社日本エコシステム様

90分かかっていた事務処理がGEMBA Noteの導入後はわずか10分で完了

日本エコシステム様のご紹介

日本エコシステムは、個人・法人含め全国約4万棟の戸建て住宅やアパート、公共施設向けに、太陽光発電パネルや蓄電池の販売・施工を行っている企業です。社員の働き方や業務効率化に対する問題意識が高く、2016年9月より工事の調査報告や施工状況の管理などに「GEMBA Note for Business」(以下「GEMBA Note」)を試行導入しました。以来、生産性の向上やペーパーレス化の実現などに、大きな成果を挙げています。今回は、GEMBA Noteの導入前に感じていた課題や導入後の効果、働き方改善のポイントなど、幅広くお話を伺いました。

工事のチェック作業や報告書の作成が終わらず、 帰社後の業務が大きな負荷に

 日本エコシステムは全国8拠点に事業所を構え、戸建て住宅やアパートに太陽光パネルや蓄電池を設置しています。工事を行うにあたって、事前の現地調査や工事中の安全パトロールなど、さまざまな確認が必要で、その都度、チェックシートや報告書を印刷してペンで記入していました。担当者は、帰社後にパソコンで同じ内容を入力し直す必要があり、報告に伴う作業時間が社員の大きな負担になっていたのです。

「現地確認の作業は、ほぼ毎日発生します。社員は複数の現場を丸一日かけて回った後で、帰社してから90分近くかけて報告書をまとめていました。弊社では、ITのテクノロジーを様々な業務に適用するという方針があり、現場の作業についてもデジタル化することで、生産性の向上や社員の負担を減らすことができないかと考えていました」と、経営企画部IT推進室の海老名健二郎氏は話します。

 解決策として、当初はExcelの資料や画像編集ソフトをインストールしたモバイルノートPCを社員に支給していました。しかし、現地では基本的に立ったまま調査や確認をするため、PCを起動する時点で煩わしく感じられます。また、キーボードやマウス(タッチパッド)での操作は、立ったままの記録が多い現場には向きません。試行してみたものの、「担当者のスピード感には見合わない」と判断して導入を取りやめたそうです。そんな中、2016年4月に東京ビッグサイトで開催されていた展示会にて、GEMBA Noteをご覧いただいたのがきっかけで、弊社に業務効率改善のご相談をいただきました。

必要な帳票や関連資料をGEMBA Noteに 集約して共有

GENBA Noteに帳票や資料を集約し、報告書の作成から事業所への
報告までをワンストップで完了。

GENBA Noteに帳票や資料を集約し、報告書の作成から事業所への報告までをワンストップで完了。

 チェックシートの記入や報告書の作成などを現地や移動中の空き時間に消化して、帰社後の作業を最小限に抑えるため、帳票や調査に関連する資料はiPadにインストールしたGEMBA Noteに集約しています。「タブレットなら素早く起動して、立ったままでも紙のメモと同じように記入できます。さらに、写真などの編集から報告書の作成、事業所への報告までワンストップで完了することが、導入の決め手となりました」(海老名氏)。

 

工事風景の写真も、GEMBA Noteなら直接報告書に貼り付けられる。

工事風景の写真も、GEMBA Noteなら直接報告書に貼り付けられる。

 現場で作業をする東日本事業部技術部 首都圏グループ山内和樹氏は、導入効果について、「GEMBA Noteからデジタル上のチェックシートや報告書に直接入力できるようになったため、帰社後の再入力という2度手間はありません。iPadなら場所を問わずにスキマ時間を有効活用できるので、ほとんどの作業が、帰社する前に完了するようになりました。おかげで、最大90分程度かかっていた帰社後の作業が、現在は10分程度で終わっています」と話します。以前はデジカメで撮影してパソコンに取り込んでいた工事風景などの写真もGEMBA Noteなら、直接報告書などに貼り付けることができます。

 ペーパーレス化による作業効率のアップやコスト削減にも効果を発揮しています。「調査に必要な書類は約15種類あり、以前はすべて印刷していましたが、今は紙で持たざるを得ない一枚だけに減りました」(山内氏)。

関係者の情報連携には クラウドサービスを活用

現地と事業所の社員が同じ情報をリアルタイムに共有。遠隔でのやりとりがスムーズになり、作業の進捗状況も一目でわかるようになった。

現地と事業所の社員が同じ情報をリアルタイムに共有。遠隔でのやりとりがスムーズになり、作業の進捗状況も一目でわかるようになった。

 GEMBA Noteで作成した書類や関連資料は、クラウドサービス「MetaMoJiクラウド」に保管することで、現場と事業所の社員が同じ情報をシームレスに共有できます。それにより、報告書作成以外の業務効率もアップしました。

 「以前は、現地で作業をする際に問題や疑問が発生したら、事業所の社員に電話をして、紙の資料を見ながら説明していましたが、同じ紙を見ながら口頭で該当箇所と疑問点を伝えるのは大変です。しかし、MetaMoJiクラウドに資料を保管して、複数人で資料を共有・編集できるシェア機能を使えば、資料に書いたメモを事業所にいる社員もリアルタイムで見られるため、示している場所がすぐにわかります。電話をしながら同じ書類を指し示したり、書き込んだりしながら説明ができます。まるで、目の前にいる人と直接打ち合わせをしているような感覚なので、わかりやすいのです。やりとりがスムーズで、認識のズレも起こりません」(東日本事業部技術部 首都圏グループ 上席班長 平形義光氏)。

 作業の進捗状況も共有しやすくなりました。「GEMBA Noteで入力しているチェックシートを事業所の社員が閲覧できるため、どの現場の作業がどこまで進んでいるのかが一目で把握できるようになりました。今後は、チェック作業を工事現場の作業員に一任して、事業所の社員は遠隔から確認できるようにすれば、現地に足を運ぶ頻度を減らせそうです(平形氏)。

 GEMBA Note Ver4.0では、動画も撮影できるようになりました。スマホやデジカメなど別のデバイスで撮影すると、連携に時間がかかりますが、GEMBA Noteならすぐに共有できます。今後は、写真だけではわかりにくい部分には、積極的に動画を活用していきたいと平形氏は話します。

 徹底的に使い込んだからこそ気付いたご提案もいただきました。「作業の開始時と終了時に事業所へ連絡を入れるのですが、土日や祝日だと繋がらなかったり、出るまでに時間がかかるケースもあります。そこで、例えばGEMBA Noteからボタンを押すだけで、関係者のパソコンやスマホにプッシュ通知をしてくれると嬉しいです。メールを送ることはできますが、関係者がすぐに気づける仕組みがあると、さらに使い勝手が良くなると思います」(山内氏)。

外注企業にもiPad + GEMBA Noteを支給、報告書の作成期間が約1/2に短縮

 2017年4月からは、太陽光パネルや蓄電池の設置工事を委託している外部企業にもGEMBA NoteをインストールしたiPadを1台ずつ支給しました。委託先の企業は、工事の報告書を作成して、事業所へ送付する必要があります。これまでは、印刷して手書きした報告書をPDF化する必要があり、社内回付を含めて1週間ほど時間がかかっていましたが、GEMBA Noteを使ってもらうと、約1/2に短縮できました。支給前には、各協力企業に一度だけ事業所に来てもらい、GEMBA Noteの使い方をレクチャーしています。「操作は簡単なので、一回の説明で問題なく利用していただいています。導入後に取ったアンケートでは、どの協力会社も大体3~4日で操作に慣れたという回答が出ました。さらに、最初の導入後、一旦回収をしたところ、早くまた使わせてほしいという声が多くありました。なお、委託先は約20社ありますが、IT推進室がフォルダーごとにアクセス制限をかけて、必要がない資料は閲覧できないようセキュリティを設定しています」(海老名氏)。

工事状況をすぐに報告でき、顧客の安心感と満足度が向上

写真に説明を書き込んで、お客様に工事の状況や結果をその場で説明可能になり、顧客満足度の向上にも寄与している。

写真に説明を書き込んで、お客様に工事の状況や結果をその場で説明可能になり、顧客満足度の向上にも寄与している。

 2016年9月以降、約1年半に渡り工事現場で活用していただく中で、GEMBA Noteは、作業をする社員だけでなく顧客満足度向上にも寄与すると平形氏は感じているそうです。

 「ご自宅に太陽光パネルや蓄電池を設置するため、お客様は工事の状況や結果を非常に気にされています。例えば工事の下見に行った場合、今までは写真を撮ってコメントを入れた上で、後日改めて報告をしていました。しかし、GEMBA Noteを使ってからは、その場で写真に説明を書き込んで、お話できるようになり、お客様からもわかりやすいと好評をいただいております。また、中には一緒に工事する場所を見て回りたいというお客様もいらっしゃいます。しかし、雨で外に出るのが大変なときもありますし、高齢のご夫婦、出産を控えた妊婦さんのなど、無理ができないかたもいらっしゃいます。しかし、以前は作業後すぐにご報告ができなかったため、どうしても同行を希望されるお客様には、立ち会っていただいていました。今は、作業当日に写真を見ながら報告書が作成できるので、基本的には室内でお待ちいただいています」(平形氏)と、お客様の利便性を強調します。

ITを活用して「事業所に縛られない働き方」を目指す

写真左より、事業推進部 技術管理室 班長 海老名健二郎氏、東日本事業部 技術部 首都圏グループ 上席班長 平形義光氏、東日本事業部 技術部 首都圏グループ 山内和樹氏

写真左より、事業推進部 技術管理室 班長 海老名健二郎氏、東日本事業部 技術部 首都圏グループ 上席班長 平形義光氏、東日本事業部 技術部 首都圏グループ 山内和樹氏

 同社では、今後もITを積極的に活用して、より一層働きやすい環境を作っていきたいと話します。「弊社にとって大切なのは、現場の工事や作業のチェックを漏れなく実施することです。しかし、これまでは報告書の作成など本業以外の負担が大きくなっていました。書類のフォーマットも事業所や協力会社によって異なり、作成時間にもばらつきがありました。今回、GEMBA Noteの導入を機に、フォーマットの統一を図ったことで作業を標準化でき、作成時間の数値的な指標が定まりました。今後は、作業の生産性が測定しやすくなり、書類の改善にも役立てられるでしょう(海老名氏)。

 今後は事業所に縛られない働き方も目指しています。「まだ完全なペーパーレス化は実現できていません。お客様にサインをしていただく紙だけは印刷して持ち歩く必要があるため、プリンターやスキャナーを利用するために事業者へ帰社せざるを得ません。しかし、例えば電子サインで済ませられるようになれば、社員は完全にiPadだけで行動できます。今後も機能をどんどんアップグレードしていただき、将来にわたって、働き方改革の良きパートナーとなってくれることを期待しています」(平形氏)。

 業務のIT化を通じて、社内業務や現場作業の働き方改革を進める日本エコシステムの事例からは、業界・業種を問わず、応用できるポイントが多くあります。社内で生産性の低下や、情報共有の煩雑さなどに悩んでいるかたは、今回紹介したGEMBA Noteを導入してからワークスタイルが変わるまでのプロセスを、ぜひ参考にしていただけると幸いです。

本取材は2018年2月に行われました。画面キャプチャ、機能、肩書きは当時の情報に基づきます。

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