施工管理アプリ「eYACHO」は、株式会社MetaMoJiが大林組と共同開発したアプリです。iOS・iPadOS・Windows・Androidに対応し、現場での手書き入力や図面・帳票の共有、映像でのやり取りを1つのアプリで行えます。導入企業は900社、利用者は80,000ユーザーにのぼります(※3)。
Web臨場は、Web会議システムだけでも実施できます。ただ、確認しながら図面や帳票を見せ合ったり、やり取りした内容を記録として残したりすることまで考えると、現場の業務とつながったツールを使うと運用が軽くなります。ここでは、eYACHOを例に、遠隔臨場を支える使い方を紹介します。
eYACHOには、ビデオ通話機能「GEMBA
Talk」があります。現場のタブレットやスマートフォンと、離れた場所のパソコンやタブレットを映像でつなぎ、書類共有と組み合わせて遠隔臨場でも活用できます。映像を見せるだけでなく、同じ図面や帳票をその場で見ながら書き込めるため、確認や工程会議の場で役立ちます。
また、eYACHOのShare機能を使うと、同じ図面や帳票に複数の担当者が同時に書き込めます。誰が何を書いたかがリアルタイムに反映されるため、現場と事務所が同じ紙面を見ながら作業でき、指示や確認の行き違いを減らしやすくなります。
通信が不安定な現場への備えとして、eYACHOはオフラインでの入力に対応しています。電波が届かない場所でも帳票やノートの入力を続けられ、電波が回復すると内容が同期されます。ノートは自動で同期されますが、Shareノートとしての書き込みは、手動で「シェアレイヤーに移す」ことで同期されます。さらにeYACHOはau
Starlink
Directとの連携に対応しており、空が見える場所であれば、携帯電話のエリア外でも衛星経由で通信手段を確保しやすくなります。この連携は、2025年4月に始まったスマートフォンと衛星が直接つながるサービスを活用したものです。
こうした使い方の実例として、東日本高速道路(NEXCO東日本)では、ウェアラブルカメラとeYACHO(Share機能)を組み合わせた遠隔臨場に取り組みました。全立会150〜160回の約半分を遠隔臨場に切り替え、500時間以上かかっていた移動時間が240時間に短縮されています(※4)。現場に出向く回数を減らしながら、確認の質を保つ進め方の一例です。
遠隔でのやり取りは、確認業務だけでなく、現場のサポートにも応用できます。GEMBA
Talkを使えば、若手の担当者が現場の状況を映像で見せながら、離れた場所にいる上司やベテランに相談できます。移動せずに助言を受けられるため、経験の浅い担当者を支える場面でも活用しやすい進め方です。
記録の面でも、映像・写真・帳票を1つのアプリにまとめて残せる点は、Web臨場と相性のよい部分です。確認の様子とあわせて関連する帳票を整理しておくと、後から証跡として振り返りやすくなります。