写真や工程表をデジタル化しても、現場で記録した情報が事務所や関係者に共有されるまでに時間がかかれば、最新の進捗を把握しにくくなります。また、通信環境が不安定な場所では、入力や確認そのものが滞ることもあります。進捗の見える化を継続するには、現場と事務所で情報を共有できる仕組みと、通信環境に応じて記録を続けられる仕組みの両方が重要です。
施工管理アプリ「eYACHO」では、「Share機能」を使って、同じノート・図面・帳票を複数人で共有できます。通信可能な環境では、複数人が書き込んだ内容がリアルタイムに共有されるため、現場と事務所にいる担当者が同じ資料を見ながら確認や指示を進められます。各書き込みについて、作成者や作成日時を確認することもできます。
こうした情報共有は、現場へ出向かなければ確認できなかった業務の見直しにも活用されています。
東日本高速道路(NEXCO東日本)では、ウェアラブルカメラとeYACHOを活用した遠隔臨場に取り組み、全立会の約半分を遠隔で実施しました。その結果、立会前後の待機や現場間の移動などに従来500時間以上かかっていた時間を、240時間まで削減しています(※3)。
遠隔臨場とは、映像や音声などを活用し、現場で行っていた立会などを遠隔から実施する取り組みです。国土交通省の対象工事で実施する場合は、「建設現場における遠隔臨場に関する実施要領(案)」などに基づいて行います。eYACHOは、こうした遠隔臨場を支えるツールの1つとして活用できます(※4)。
また、大林組の建築現場では、Share機能を活用することで、朝礼準備にかかっていた時間を約1〜2時間から10〜20分へ短縮した事例があります(※5)。朝礼で使用する資料をeYACHO上で共有することで、紙の資料を印刷・配布する作業を減らし、準備の効率化につなげています。
| 事例 |
対象業務 |
導入前 |
導入後 |
主な活用方法 |
| NEXCO東日本 |
立会前後の待機・移動など |
500時間以上 |
240時間 |
ウェアラブルカメラ+eYACHO |
| 大林組 |
朝礼準備 |
約1〜2時間 |
10〜20分 |
Share機能 |
一方、現場では常に安定した通信環境を確保できるとは限りません。トンネル坑内や山間部など、通信が不安定な場所で利用する場合は、リアルタイム共有とオフラインでの作業を分けて考える必要があります。
eYACHOでは、オフラインでもノート・帳票・図面の閲覧や手書き入力など、通信を必要としない作業を継続できます。通信可能な環境に戻った後に更新内容を共有することで、現場で記録した情報を事務所側でも確認できるようになります。ただし、Share機能によるリアルタイム共有にはサーバーへの接続が必要です。
このように、通信できる環境ではリアルタイムに情報を共有し、通信が不安定な場所では可能な範囲で記録を続けることで、現場で得た情報を進捗管理に活用しやすくなります。重要なのは、常にリアルタイムでつながることだけではなく、現場の通信環境に合わせて記録と共有を途切れにくくすることです。
eYACHOはiOS・iPadOS・Windows・Androidに対応しています。ただし、工程's連携など一部の機能には対応OSの制限があるため、導入時には利用したい機能と対応環境をあわせて確認する必要があります。