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品質管理書類を一元管理!
施工計画書から完成図書までのデジタル管理ガイド

施工計画書や品質管理書類、検査記録、完成図書など、建設現場では日々多くの書類が作成されます。それらの書類は、紙やExcel、社内のファイルサーバーなど複数の場所で管理されることが少なくありません。竣工間際になって「あの記録が見つからない」と探し回った経験を持つ方も多いはずです。

品質管理書類や完成図書を一元管理することは、単なる整理整頓ではありません。完成図書に含まれる完成図などは建設業法に基づく保存義務があり、公共工事では電子納品への対応も求められます。書類を適切に一元管理することは、業務効率化と法令遵守の両立につながります。

本記事では、品質管理書類と完成図書の違いを整理したうえで、一元管理が必要とされる理由や、法令を踏まえた管理の考え方を解説します。さらに、日々の記録を蓄積しながら完成図書へつなげる運用方法や、一元管理を定着させるポイントも紹介します。。施工管理アプリを活用したデジタル管理の実例として、ゼネコンでの利用シェアがNo.1の施工管理アプリ「eYACHO」の事例も取り上げます(※1)。

品質管理書類を一元管理!施工計画書から完成図書までのデジタル管理ガイド

品質管理書類と完成図書とは?建設現場で扱う書類の全体像

まずは、建設現場で扱う主な書類を整理します。品質管理書類とは、施工品質を確保・証明するために作成・保存する書類の総称です。施工計画書や品質管理計画書、各種チェックリスト、検査記録、品質試験成績表、工事写真などが含まれます。

一方、完成図書とは、工事の完了時に発注者へ提出する最終成果物をまとめた図書です。完成図や施工図、仕様書、各種検査記録、保全に関する資料などで構成され、その後の維持管理や改修工事でも活用される重要な記録となります。

品質管理書類は施工中に日々作成され、その一部が整理・取りまとめられて完成図書になります。そのため、工程の最後にまとめて整理するのではなく、施工計画書の作成段階から記録を一元的に蓄積していくことが、完成図書作成の効率化につながります。

紙やExcelで管理していると、書類が複数の場所に分散し、転記ミスや版管理の混乱、必要な書類を探す手間が発生しやすくなります。文書管理システムや施工管理アプリで一元管理する目的は、この散在を防ぎ、必要な書類へ迅速にアクセスできる環境を整えられます。

完成図書には法定保存義務がある|一元管理を「法令遵守」から設計する

一元管理を考えるうえで見落とされやすいのが、完成図書に含まれる完成図など、法令に基づく保存対象書類の存在です。業務効率化に注目しがちですが、まずは保存義務を正しく理解することが重要です。

  • 建設業法が定める「営業に関する図書」の10年保存

    建設業法第40条の3では、建設業者に対し、営業所ごとの帳簿の備付けと、一定の図書の保存を義務づけています。帳簿および添付書類は5年間、「営業に関する図書」は10年間の保存が必要です(※2/※3)。

    ここでいう営業に関する図書とは、完成図、発注者との打合せ記録、施工体系図を指します。これらの営業に関する図書は、主に発注者から直接工事を請け負った元請業者に保存義務があります。保存期間は工事目的物を引き渡した日が起算日となります(※2)。これらの書類は紙だけでなく、電磁的記録(データ)での保存も認められています(※3)。

    営業に関する図書は電磁的記録による保存も認められているため、完成図書を電子データで一元管理することも可能です。むしろ10年という長期保存を紙で続けるよりも、データで保管したほうが紛失・劣化のリスクを抑えられます。

  • 公共工事では電子納品とCALS/ECへの対応も求められる

    公共工事では、成果物を電子データで納める「電子納品」が標準的になっています。国土交通省が進めるCALS/ECの枠組みのもと、工事完成図書の電子納品要領などに沿って、指定のフォルダ構造・ファイル命名規則・管理ファイルを整えて提出する必要があります(※4)。なお、電子納品の要領は発注者によって異なるため、事前に確認が必要です。

    必要な書類や写真を最初からデジタルで一元管理しておくことで、電子納品の準備をスムーズに進めることができます。日々の記録を電子データとして蓄積しておけば、納品前に紙資料を探したり、スキャンしたりする手間を減らせます。一元管理は、長期保存への対応だけでなく、電子納品を効率的に進めるための基礎にもなります。

    施工管理アプリの実例として、eYACHOでは写真・帳票・図面を一元管理できるほか、公共工事で求められる記録の証拠性に配慮し、J-COMSIA認定の電子小黒板による改ざん検知にも対応しています。。また、eYACHOで作成した帳票や台帳は、PDFやExcelなどで出力できるため、発注者が定める電子納品要領に合わせて納品データを準備する際にも活用できます。ただし、電子納品の際は、発注者ごとの要領に適合しているか事前に確認するようにしてください。

品質管理書類が散在する3つの原因と一元管理がもたらす効果

品質管理書類が散在する原因を整理すると、一元管理によって解決できる課題が見えてきます。代表的な原因は、「保管場所の分散」「現場とオフィスの分断」「版管理の煩雑さ」の3つです。

  • 1.保管場所の分散

    紙は現場の棚や事務所のキャビネット、データは個人PCやファイルサーバーと、保管場所が複数に分かれると、必要な書類を探すのに時間がかかります。一元管理では保管先を集約し、検索によって必要な書類へ素早くアクセスできるようになります。

  • 2.現場とオフィスの分断

    現場で記録した内容を事務所のPCに入力し直す二重作業は、書類の散在と転記ミスの原因になります。デジタルで一元管理すれば、現場で入力した記録がそのまま共有・管理できるため、持ち帰り作業や再入力の負担を削減できます。

  • 3.版管理の難しさ

    同じ図面や帳票が複数の場所に保存されていると、最新版がどれか分からなくなります。一元管理と適切な版管理を行うことで、更新履歴を確認しながら、常に最新の情報を共有しやすくなります。


こうした取り組みにより、書類を探す時間の短縮、転記ミスの削減、最新版の共有が実現し、品質管理業務の効率化と現場全体の生産性向上につながります。

施工管理アプリの実例を挙げると、eYACHOでは、同じ図面や帳票に複数人がリアルタイムに書き込めるShare機能を備えています。現場とオフィスが同じ紙面を共有しながら作業できるため、情報の分断や版の取り違えを防ぎ、一元管理を実現しやすくなります。

実際に大林組では、Share機能の活用により、それまで1〜2時間かかっていた朝礼準備を10〜20分に短縮した事例が公開されています。また、東日本高速道路では、ウェアラブルカメラとeYACHOを組み合わせた遠隔臨場(遠隔立会)の実施により、従来500時間以上かかっていた移動時間を240時間に削減した事例も報告されています。

品質管理書類を一元管理するデジタル管理の進め方

品質管理書類を一元管理するデジタル管理の進め方

ここからは、品質管理書類をデジタルで一元管理するための一般的な進め方を解説します。ツールを問わず取り入れられる手順なので、自社の運用に置き換えながら確認してみてください。

  • 1. 現状の棚卸し:どの書類を、誰が、どこで作成・保管しているのかを洗い出します。書類の量や更新頻度を確認し、優先的にデジタル化する対象を整理します。
  • 2. テンプレートの整備:日報やKYシート、チェックリスト、品質管理記録など、繰り返し使う帳票を共通テンプレートとして整備します。既存のExcel帳票をそのまま活かせると、現場での導入もスムーズです。
  • 3. システム・アプリの選定:操作性、セキュリティ、既存帳票の再現性、PDF出力のしやすさや電子納品を見据えたデータ活用のしやすさなどを比較します。現場スタッフが直感的に使えるかどうかも重要なポイントです。
  • 4. パイロット導入:いきなり全社展開せず、まず1〜2現場で30〜90日試します。紙との並行運用期間を設け、段階的に移行すると定着しやすくなります。
  • 5. 全社展開と運用ルール化:保管先、命名規則、版管理、権限設定をルール化し、属人化を防ぎます。

選定時に特に確認したいのは、既存の帳票をそのまま利用できるかどうかです。ベンダー既製のテンプレートしか使えない場合、自社の書式に合わず現場への定着が進まないことがあります。

例えば施工管理アプリのeYACHOでeYACHOでは、長年利用してきたExcelやWordの帳票をインポートしてテンプレート化でき、罫線や押印欄などのレイアウトも再現できます。現場では紙の野帳と同じ感覚で手書き入力し、そのままPDFで出力して提出資料として活用できます。また、手書き入力を効率化するための建設mazec(手書き入力システム)が用意されています。

施工計画書から完成図書まで|現場で書類を「蓄積しながら」管理する方法

完成図書を効率よくまとめる最大のコツは、竣工間際に慌てて整理するのではなく、施工計画書の段階から記録を一元的に蓄積していくことです。工程の進行に合わせて記録を継続的に蓄積できる仕組みをつくれば、完成図書の作成負担は大きく軽減します。

効率的な運用には、「共通項目の自動反映」「テンプレートの再利用」「必要な記録をすぐ探せる検索性」の3つが重要です。これらの仕組みを実現するうえで、テンプレートの再利用や検索性の高さを備えたシステムが有効です。

施工管理アプリの具体例として、eYACHOにおいては、スマートテンプレートを使うことで、入力した値を他の帳票に転記できます。工事名や日付などの共通項目を一度入力すれば関連帳票に反映され、日報の累計から週報・月報をまとめることもできます。テンプレートは社内で共有し、現場ごとにコピーして使う運用が一般的です。

検索性の面では、eYACHOにおいては、テキスト・タグ・ファイル名を対象にした検索が可能です。手書きメモも、入力時に手書き認識でテキスト化しておけば検索対象にできます。ただし、画像として保存した手書きは検索対象外です。工事写真については、工種ごとに写真を自動整理する機能を備え、帳票上に写真を貼り付けてPDF化する運用に対応します。こうして施工計画書の作成から完成図書の取りまとめまで、一連の記録を一元管理できます。

一元管理を定着させる運用のポイント

最後に、一元管理を成功させるうえで重要なのは、システムそのものではなく、現場へ定着させる運用で。どれだけ高機能なシステムやアプリを導入しても、現場で使われなければ書類はまた散在してしまいます。

定着のために一般的に効果的なのは、操作研修の実施、テンプレート作成の支援、そして導入後に相談できるサポート体制です。特に、デジタルツールに不慣れな担当者や協力会社にも無理なく使ってもらえるよう、初期の伴走支援があるかどうかが鍵になります。あわせて、社内に管理者を置き、テンプレートや命名規則を継続的に管理・改善することも欠かせません。

eYACHOでは、オンラインの操作講習会のほか、既存帳票のテンプレート化サービスや、書類作成を外注できるBPOサービスが用意されています。実際の使いやすさは、自社の帳票を使って検証することが重要です。eYACHOは30日間の無料トライアルを提供しています。、導入を本格的に検討する前に、自社の帳票で操作感を確かめることが可能です。

まとめ

品質管理書類と完成図書を一元管理することは、業務効率化だけでなく、法令遵守や電子納品への対応にもつながる重要な取り組みです。完成図書に含まれる完成図などには建設業法で10年の保存義務があり(※2)、施工計画書の作成段階から記録をデジタルで蓄積していくことで、完成図書の作成負担を大きく軽減できます。

一元管理は、現状の棚卸し、テンプレート整備、ツール選定、パイロット導入、全社展開という流れで進めるのが基本です。さらに、書類が散在する原因を一つずつ解消し、現場に定着する運用ルールを整えることで、品質向上と生産性向上の両立につながります。

品質管理書類や完成図書をデジタルで一元管理する方法はさまざまあります。重要なのは、自社の業務や帳票に合った仕組みを選ぶことです。その選択肢の一つとして、既存帳票を活かしながら現場で記録を蓄積し、完成図書まで一元管理できる施工管理アプリ「eYACHO」も検討してみてはいかがでしょうか。

出典一覧

※1 株式会社MM総研「建設業の施工管理支援アプリの利用動向調査(2025年12月)」(2026年3月12日公開) https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=710
※2 国土交通省「報道発表資料:『建設業法施行規則』の一部改正等について」 https://www.mlit.go.jp/report/press/sogo13_hh_000025.html
※3 国土交通省「建設業法令遵守ガイドライン」(帳簿の備付け・保存及び営業に関する図書の保存) https://www.mlit.go.jp/common/001068213.pdf
※4 JACIC「CALS/ECイントロダクション/電子納品とは?」 https://www.cals.jacic.or.jp/delivery/index.html

(参考:eYACHO公式サイト・公式プレス・導入事例など)

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【監修】eYACHO編集部

施工管理アプリ「eYACHO」は、タブレット1つで現場の記録・共有・管理を可能にし、施工管理から安全管理まで幅広い業務をサポートします。
本コラムでは、建設業界の課題解決やDX推進に役立つ情報や最新動向をお伝えします。

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