公開日:

現場での黒板作成時間をゼロに!
事務所での事前準備で撮影作業を効率化

工事写真を撮影する際、現場でチョーク黒板に工事名や工種、測点を書き込む作業は、意外に時間を要するものです。撮影のたびに書き直したり、記載内容の誤りで撮り直しが発生したりすることも少なくありません。こうした現場での手間は、黒板作成アプリを使った事務所での事前準備によって、減らしやすくなります。

電子小黒板とは、従来チョークで記入していた工事用の小黒板を電子化し、撮影時に写真へ情報を合成する仕組みです。この電子小黒板を事務所で事前に準備しておくことが、現場での撮影と、その後の写真整理を効率化するうえで有効な手段となります。

この記事の結論は次の3点です。

  • 「黒板作成」の負担は、現場で書く前提を見直し、事務所で事前に準備することで軽減できます。
  • 黒板作成アプリで黒板のひな形を事前に用意・標準化しておくと、現場での撮影がスムーズになり、撮り直しや記載ミスの削減につながります。
  • 電子小黒板は、撮影から写真帳の作成、写真の整理、公共工事の電子納品まで一貫して活用でき、事前準備の効果を後工程まで広げられます。
現場での黒板作成時間をゼロに!事務所での事前準備で撮影作業を効率化

工事現場の黒板作成と撮影に時間がかかる理由

工事写真の撮影は、被写体を写すだけの作業ではありません。工事写真の撮影では、撮影する対象ごとに工事名・工種・測点・撮影箇所・略図などを黒板に記入し、その黒板を写し込んで記録します。この記入作業を現場で毎回行うと、撮影1件あたりの時間が積み重なり、1日の撮影件数が多い現場ほど負担が大きくなります。

現場での黒板記入には、いくつかの課題が生じやすくなります。屋外では黒板の文字がかすれたり、天候や手元の環境によって記入に手間取ったりすることがあります。記載項目に誤りや抜けがあると、後から撮り直しが必要になる場合もあります。撮り直しは、同じ箇所へ再び足を運ぶことにつながり、移動や段取りの時間が余計にかかる要因の1つとなります。さらに、複数の作業員が別々の書き方をすると、記載内容がばらつき、後工程の写真整理が分かりにくくなることもあります。

撮影後の写真整理も、時間を要する工程の1つです。撮影した写真を工種や撮影箇所ごとに分類し、写真帳や台帳の形にまとめる作業は、事務所に戻ってから行われることが少なくありません。現場での記入と事務所での整理が別々に発生することで、同じ情報を現場で記入し、事務所で改めて整理し直す必要が生じ、全体の作業時間が増えやすくなります。

こうした状況は、作業員一人あたりの負担を増やすだけでなく、経験の浅い担当者にとっては記載項目の判断に迷う要因にもなります。黒板に何を、どのように書くかが担当者ごとに委ねられていると、記録の品質にばらつきが出やすくなります。撮影と記録の質を保ちながら作業時間を抑えるには、現場での記入そのものを見直す視点が有効です。

電子小黒板とは?「現場で書く」から「事務所で事前準備」へ

工事現場の黒板作成の負担を軽くする有効な手段の1つが、事前準備を前提とした電子小黒板の活用です。電子小黒板は、撮影と同時に工事名や工種などの情報を写真へ付与できるため、現場でチョークを使って黒板を書く作業を置き換えられます。国土交通省は2017年にデジタル工事写真の小黒板情報電子化の利用を認め、現在ではほぼすべての公共機関で利用可能となっています(※1)。その目的は、現場撮影の省力化や写真管理の効率化、工事写真の信憑性の確保にあります(※1)。

電子小黒板の利点は、黒板を「現場で書く」前提から「事務所で事前に準備する」運用へ切り替えられる点にあります。黒板作成アプリを使えば、工事名や工種、撮影箇所といった記載項目を、撮影に出る前にあらかじめ整えておくことができます。現場では準備済みの黒板を選んで撮影するだけで済むため、記入にかかる時間を減らし、記載内容のばらつきや撮り直しを抑えやすくなります。

事前準備を軸にすることで、効率化の効果は撮影後にも広がります。あらかじめ工種や撮影箇所の情報が整理された状態で撮影できるため、撮影後の写真の分類や写真帳の作成も進めやすくなります。黒板の記載内容を事前に標準化しておけば、担当者ごとの書き方のばらつきも抑えやすくなり、記録の品質を一定に保ちやすくなります。「黒板作成 アプリ 事前準備 効率化」というテーマの本質は、現場と事務所に分かれていた作業を、事前準備を起点につなぎ直すことにあるといえます。

なお、電子小黒板を公共工事で用いる場合は、工事写真の信憑性を確保する仕組みが必要です。公共工事の特記仕様書などでは、信憑性確認(改ざん検知機能)に、電子政府における調達のために参照すべき暗号のリスト(CRYPTREC暗号リスト)に記載された技術を用いることが求められる場合があります(※1)。黒板作成アプリを選ぶ際は、事前準備のしやすさに加えて、こうした信憑性確保の要件に対応しているかを確認します。

事前準備で撮影を効率化する電子黒板の実務のポイント

電子黒板を事前準備で活用する際は、次のような実務の工夫が有効です。

  • 記載項目を先に決める。工事名・工種・測点・撮影箇所・略図など、黒板に載せる項目を撮影前に確定しておくと、現場での判断が減り、記入漏れを防ぎやすくなります。写真管理基準で記載項目や配置が定められている場合は、それに沿って準備します。
  • 工種ごとに標準の黒板を用意する。よく撮影する工種については、標準となる黒板のひな形をあらかじめ作成しておくと、現場ごとに一から作る手間を減らせます。同じ現場に関わる担当者が同じひな形を使うことで、記載内容の統一にもつながります。
  • 略図・豆図を事前に取り込む。撮影箇所を示す略図や豆図は、現場で描くと時間を要します。事前に図面や画像として準備しておくと、撮影時の作業を減らせます。
  • 撮影計画を作成する。どの箇所を、どの工種で、どの順番で撮影するかを事前に整理しておくと、現場での移動や撮影の抜けを抑えやすくなります。
  • 整理・命名のルールを決める。撮影後の分類を見据えて、フォルダの分け方や写真の整理ルールを事前に決めておくと、写真帳・台帳の作成が進めやすくなります。工種や撮影箇所の名称を統一しておくと、後から目的の写真を探しやすくなります。
  • 準備した黒板を関係者へ共有する。作成した黒板のひな形を、撮影に関わる担当者へあらかじめ共有しておくと、現場ごとに同じ内容で撮影を進めやすくなります。共有の仕組みを整えておくことは、記録の統一と準備の重複防止の両面で有効です。

これらの工夫は、いずれも「現場で判断する項目を、事前に決めておく」という考え方で共通しています。現場での判断が減るほど、撮影作業はスムーズになり、記載ミスや撮り直しの削減につながりやすくなります。公共工事で電子小黒板を用いる場合は、信憑性確認(改ざん検知)に対応した製品を使用することが特記仕様書などで求められることがあります(※1)。事前準備の段階で、自社が受注する工事の要件に対応したアプリかどうかを確認します。

eYACHO では黒板の事前準備から撮影・整理までを一つのアプリで完結できる

eYACHO は、株式会社 MetaMoJi が大林組と共同開発し、2015年から提供している施工管理アプリです(※2)。紙の野帳と同じ手書き感覚で記録できることが特徴で、MM総研「建設業の施工管理支援アプリの利用動向調査(2025年12月)」では、ゼネコンでの利用シェアNo.1(19%)、スマートデバイスでの利用シェアNo.1(21%)を獲得しています(※2、※3)。導入企業は900社、利用ユーザーは80,000にのぼります(※4)。

eYACHO では、電子小黒板が標準で搭載されています。ここまで述べてきた事前準備の考え方を、アプリ上で具体的に進めることができます。

まず、工事計画に沿って工事黒板や工事写真票を事前に準備しておくことができます。準備した黒板を使って撮影できるため、現場での撮影をスムーズに進められます(※5)。

用意されている素材は、目的に応じて選べます。工事名や工種を入力して手軽に使える工事黒板のほか、細かい項目を入力して電子納品にも利用できる工事写真票が用意されています(※5)。日常的な記録には工事黒板を、公共工事の電子納品を前提とする記録には工事写真票を、というように使い分けることができます。組み込みの工事黒板や工事写真票をカスタマイズして、必要なデザインの黒板を作成することも可能です(※5)。自社の工事や発注者の要件に合わせて、あらかじめ黒板の形を整えておけます。

黒板を効率よく揃えるための手段も用意されています。eYACHO では、黒板データを CSV ファイルから一括生成することができます(※6)。工種や撮影箇所の情報をまとめて取り込めるため、多数の黒板を1つずつ手作業で作る負担を減らせます。もちろん、黒板データを個別に作成することもできます。

撮影後の工程も、事前準備からそのまま続けて進められます。eYACHO では、撮影した工事写真を工事写真自動整理機能で整理し、工事写真帳の作成や写真データの出力を行えます(※6)。他のアプリ(J-COMSIA認定)で撮影した工事写真を工事写真用紙に取り込んでページを追加することもできます(※6)。撮影した写真や作成した工事写真帳は、Box や Dropbox などのクラウドストレージとの間でインポート・エクスポートを行い、事務所と共有することもできます(※6)。

公共工事への対応も確認できます。eYACHO の電子小黒板は、J-COMSIA の小黒板情報連携機能および改ざん検知機能に対応しており、工事写真の電子納品に利用できます(※7)。事前に準備した黒板を使った撮影が、そのまま公共工事の要件に沿った記録につながります。

このように eYACHO では、黒板の事前準備・撮影・工事写真帳の作成・写真の整理という一連の流れを、1つのアプリで進められます。工程ごとに別々のツールを使い分ける必要が少なくなるため、情報の受け渡しにかかる手間を抑えやすくなります。事前準備で整えた情報が、撮影から整理、電子納品まで一貫して活かされる点が、事前準備を起点とした効率化を支えています。

事前準備の効果を引き出す運用のポイント

事前準備の効果を高めるには、アプリの機能に加えて、現場での運用の工夫も重要になります。

準備の担当と手順を明確にしておくと、事前準備が滞りにくくなります。誰が、いつ、どの黒板を準備するのかを決め、標準の黒板ひな形を社内で共有し、現場ごとにコピーして使う運用にすると、準備の手間をさらに減らせます。複数人での準備・共有も有効です。黒板そのものの事例ではありませんが、事前準備を効率化した例として、大林組の建築現場では、Share 機能の活用により朝礼準備が1〜2時間から10〜20分へ短縮しています(※8)。複数の担当者が同じ資料を同時に準備・共有できることが、準備時間の短縮につながっています。同じ考え方は、工事黒板や撮影計画の事前準備にも応用できます。

IT に不慣れな作業員への配慮も欠かせません。eYACHO は紙の野帳と同じ手書き感覚で使えるため、キーボード操作に慣れていないベテランの作業員でも、事前準備から撮影までを無理なく進めやすくなります。協力会社を含めて同じアプリで運用する場合は、協力会社向けの限定ユーザー版というライセンスを利用することもできます。限定ユーザー版は単独では購入できず、ベーシック版・スタンダード版・プレミアム版の導入企業が購入できます。

効果を把握しながら運用を見直すことも大切です。事前準備を導入する前後で、黒板作成や写真整理にかかっていた時間がどう変わったかを記録しておくと、改善の効果を確かめやすくなります。効果が確認できた運用は、他の現場へ横展開しやすくなります。まずは1〜2の現場で事前準備の運用を試し、黒板ひな形や整理ルールを整えてから、対象を広げていく進め方が現実的です。eYACHO は30日間の無料トライアルを利用でき、実際の現場で事前準備の効果を確かめてから、本格的な運用に進めることができます。

まとめ

工事現場での黒板作成にかかる時間は、現場で書く前提を見直し、黒板作成アプリで事前準備を整えることで、減らしやすくなります。記載項目や標準の黒板ひな形をあらかじめ用意し、撮影計画や整理ルールを事前に決めておくことが、撮影と写真整理の効率化につながります。eYACHO では、工事計画に沿った工事黒板・工事写真票の事前準備から、CSV ファイルによる黒板データの一括生成、撮影、工事写真帳の作成、工事写真自動整理機能による整理までを1つのアプリで進められます。電子小黒板は J-COMSIA の認定に対応し、公共工事の電子納品にも利用できます。事前準備を起点に、現場と事務所の作業をつなぎ直すことが、黒板作成の効率化の第一歩となります。

黒板作成から撮影、写真整理までを効率化するeYACHOの電子小黒板機能について、詳しくは資料でご紹介しています。 ぜひ下記URLよりご覧ください。
https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/library/

よくある質問

  • Q. 電子小黒板の黒板は、現場に出る前に事前準備できますか?

    A. eYACHO では、工事計画に沿って工事黒板や工事写真票を事前に準備しておくことができます(※5)。黒板データは CSV ファイルから一括生成することもでき、多数の黒板をまとめて用意できます(※6)。

  • Q. eYACHO の電子小黒板は公共工事の電子納品に使えますか?

    A. eYACHO の電子小黒板は、J-COMSIA の小黒板情報連携機能および改ざん検知機能に対応しており、工事写真の電子納品に利用できます(※7)。

  • Q. eYACHOは無料で試せますか?

    A. 30日間の無料トライアルを提供しています。ベーシック版相当の機能が対象で、BLuE 連携・安全AIソリューションはトライアルの対象外です。


eYACHOは30日間の無料トライアルを提供しています。工事写真の黒板作成や撮影を自社の現場でどこまで効率化できるか、まずは実際の運用に近い形でお試しください。導入に関するご相談は、公式サイトのお問い合わせ窓口で受け付けています。(お問い合わせ:https://product.metamoji.com/gemba/message/


出典一覧

※1 一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会(J-COMSIA)「小黒板情報電子化とは?公共工事で利用可能な技術を紹介」 https://www.jcomsia.org/kokuban/
※2 株式会社MetaMoJi「MetaMoJiの『eYACHO』がゼネコンで利用される施工管理アプリNo.1に」 https://metamoji.com/jp/news/20260325/
※3 株式会社MM総研「施工管理支援アプリは働き方改革関連法の適用後も導入が進み、建設業全体の利用率は4割強に上昇(建設業の施工管理支援アプリの利用動向調査 2025年12月)」 https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=710
※4 株式会社MetaMoJi「施工管理アプリ eYACHO 公式サイト」 https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/
※5 株式会社MetaMoJi「eYACHO for Business マニュアル[Windows版・Ver7]工事写真を撮影する」 https://product.metamoji.com/manual/_business/ja/yacho/v7/html/win/it_photounit.html
※6 株式会社MetaMoJi「eYACHO 特長機能」 https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/feature/
※7 株式会社MetaMoJi「電子小黒板について教えてください。|eYACHO for Business FAQ」 https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/support/faq/eyacho_biz_a22.html
※8 株式会社MetaMoJi「大林組(建築)導入事例|eYACHO」 https://product.metamoji.com/gemba/eyacho/user/obayasigumi_kentiku.html
eYACHOのアイコン

【監修】eYACHO編集部

施工管理アプリ「eYACHO」は、タブレット1つで現場の記録・共有・管理を可能にし、施工管理から安全管理まで幅広い業務をサポートします。
本コラムでは、建設業界の課題解決やDX推進に役立つ情報や最新動向をお伝えします。

▲トップへ