ここからは、現場の業務効率化と若手育成を支えるツールの一例として、施工管理アプリ「eYACHO」を紹介します。前述した「学習時間の確保」と「現場OJT」という2つの課題に、現場側からアプローチする選択肢です。
eYACHOは、株式会社MetaMoJiが大林組と共同開発し、2015年に提供を開始した施工管理アプリです。iOS・iPadOS・Windows・Androidに対応しています。ゼネコンでの利用シェアはNo.1(19%)、現場で持ち歩くスマートフォンやタブレットなどスマートデバイスでの利用シェアもNo.1(21%)となっています(※4)。導入企業は900社、利用ユーザーは80,000ユーザーにのぼります(同社公表値)。
学習時間の確保という観点では、eYACHOにおいては、現場で手書き入力した内容をそのまま電子帳票化できるため、事務所に戻ってからパソコンで再入力する手間を減らせます。導入企業である大林組の現場では、Share(シェア)機能を活用することで、朝礼準備にかかっていた時間が約2時間から10〜20分まで短縮されたと報告されています。こうして生まれた時間を、残業削減や資格学習に振り向けられます。
若手育成という観点では、eYACHOのShare機能を使うと、上司やベテランと同じ図面・帳票に複数人で書き込めるため、離れた場所からでもOJTに活用できます。GEMBA
Talk(ビデオ通話機能)を使えば、若手が現場の状況を見せながら先輩に助言を仰ぐこともできます。導入企業のノウハウを反映したテンプレートを使えば、経験の浅い社員でも標準的な帳票をすぐに作成でき、操作で迷ったときはAIヘルプに質問できます。
安全管理の知見を補う仕組みもあります。eYACHOの安全AIソリューションは、21種類の安全関連法令と31種類の通達・ガイドラインをもとに、作業内容に応じたリスクと対策を動的に抽出します。経験の浅い若手が見落としがちな危険を提示できるため、安全意識の底上げに役立ちます。なお、安全AIソリューションはスタンダード版以上で利用できる機能です。
導入を検討する場合、eYACHOは最小5ライセンスから契約でき、30日間の無料トライアルで操作感を試せます。ただし、安全AIソリューションはスタンダード版以上が対象のため、無料トライアル(ベーシック版相当)では利用できない点に留意してください。資格学習そのものを教えるツールではありませんが、合格率向上の前提となる「時間」と「経験」を現場でつくり出す手段として、検討する価値があります。