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施工管理技士の資格取得を会社で支援!
合格率を高める社内制度とインセンティブ

施工管理技士は、建設会社が工事を受注し続けるために欠かせない国家資格です。だからこそ、多くの企業が受験料補助や資格手当といった社内制度で社員の資格取得を後押ししています。しかし、お金の支援だけでは合格率はなかなか上がりません。

本記事では、施工管理技士の資格取得を会社が支援すべき理由を経営の視点から整理したうえで、合格率を高める社内制度とインセンティブの具体策を解説します。さらに、2024年の受験資格改正をふまえ、制度を本当に機能させる鍵となる「学習時間」と「現場でのOJT」の作り方まで踏み込みます。

施工管理技士の資格取得を会社で支援!合格率を高める社内制度とインセンティブ

なぜ会社が施工管理技士の資格取得を支援するのか

施工管理技士は、建設業法にもとづく国家資格です(※1)。工事の施工計画・工程管理・品質管理・安全管理を担う技術者の資格で、建築・土木・電気工事・管工事・電気通信工事・造園・建設機械の7種類があり、それぞれ1級と2級に分かれています。

この資格が「会社の資格」と言われるのは、建設業の許可や受注の前提になっているからです。1級施工管理技士は特定建設業の専任技術者や現場の監理技術者として、2級施工管理技士は一般建設業の専任技術者や主任技術者として配置できます。有資格者が不在になれば建設業許可を維持できず、配置すべき現場に技術者を置けなければ工事そのものを受けられません。

公共工事を狙う会社にとっては、経営事項審査(経審)への影響も見逃せません。経審の技術力評価では、有資格者の数が点数として加算されます。1級施工管理技士は5点、2級施工管理技士は2点で評価され、1級で監理技術者講習を修了している場合は6点とさらに高く評価されます(※3)。つまり、資格取得支援は単なる福利厚生ではなく、会社の受注力を底上げする経営施策だと言えます。

加えて、建設業界は担い手不足が深刻です。建設業就業者のうち55歳以上が約36%を占める一方、29歳以下は約12%にとどまっています(※1関連の国土交通省資料)。若手を採用し、資格者へと育て、定着させる一連の流れをつくることが、企業の存続に直結しているのです。

2024年の受験資格改正で「支援のポイント」はこう変わった

社内制度を設計する前に、まず知っておきたいのが2024年(令和6年度)の受験資格改正です。ここを押さえないと、支援の方向性を見誤ります。

改正の最大のポイントは、1級の第一次検定が「受検年度末時点で19歳以上」であれば、学歴や実務経験を問わず受検できるようになったことです(※1)。2級の第一次検定は従来どおり17歳以上で受検できます。第二次検定は、第一次検定の合格後に一定期間の実務経験を積むことで受検する形に整理されました。なお令和10年度までは経過措置期間で、第二次検定は旧受検資格でも受検できます。

第一次検定に合格すると「施工管理技士補」の称号が与えられ、1級技士補は監理技術者を補佐する立場として現場に配置できます。技士補は経審の加点対象にもなっています(※3)。

ここで重要なのは、改正によって「資格に挑戦できるタイミング」が大きく前倒しされた点です。これまで実務経験年数が足りずに受験できなかった若手も、早い段階で第一次検定に挑めるようになりました。その結果、合格のボトルネックは「受験資格を満たせるか」から、「働きながら学習時間を確保できるか」「第二次検定で問われる実務経験をどう積ませるか」へと移っています。

実際、第二次検定は受検者自身の経験にもとづいて記述する設問へと見直されました(※1)。暗記では太刀打ちできず、現場でどれだけ質の高い経験を積めたかが合否を分けます。会社が用意すべき支援も、お金の補助だけでなく、学習時間と実務経験を生み出す仕組みへと広げる必要があるのです。

合格率を高める社内制度とインセンティブの具体策

ここからは、実際に多くの建設会社が導入している資格取得支援の社内制度を、目的別に整理します。自社の状況に合わせて組み合わせるのがおすすめです。

第1に、経済的負担を軽くする支援です。受験料や講習費用、教材費の補助は、社員が挑戦する心理的なハードルを下げる基本施策です。受験は一度で受かるとは限らないため、再受験まで補助の対象に含めるかどうかを、あらかじめ決めておくと運用がぶれません。

第2に、合格後に報いるインセンティブです。代表的なのが資格手当と合格報奨金(合格一時金)です。資格手当は毎月の給与に上乗せして資格保有を継続的に評価する仕組みで、合格報奨金は合格時に一時金を支給して挑戦の達成を称える仕組みです。両者は性格が異なるため、「取得を促す報奨金」と「保有を評価する手当」を併用する企業も少なくありません。金額や支給条件、支給のタイミングを社内規程で明文化しておくと、社員にとって目標が明確になります。

第3に、学習そのものを支える支援です。社内勉強会の開催、外部講座や通信教育の費用補助、過去問・参考書の貸与、合格者によるメンター制度などが挙げられます。とくに第二次検定の経験記述は独学が難しいため、合格した先輩が添削役を担う仕組みは効果が高いとされています。

第4に、学習時間を確保する制度です。試験前の特別休暇(学習休暇)の付与や、繁忙期と試験時期が重ならないような業務調整、残業を前提としない働き方への見直しなどが該当します。後述するように、これは合格率を左右する最重要の論点です。

これらの制度を一度にすべて整える必要はありません。まずは受験料補助と合格報奨金から始め、効果を見ながら勉強会や学習休暇へと広げていく段階的な導入が現実的です。

制度を機能させる鍵は「学習時間」と「現場でのOJT」

ここまで紹介した制度は、いわば「挑戦を後押しする仕組み」です。しかし、施工管理技士を目指す社員の多くは、日中は現場で多忙を極める現場監督です。お金の支援を手厚くしても、勉強する時間そのものがなければ合格率は上がりません。

施工管理の現場では、日中の作業が終わってから事務所に戻り、日報や写真整理、各種帳票の作成に追われる「持ち帰り仕事」が長時間労働の温床になってきました。2024年4月からは建設業にも時間外労働の上限規制が適用され、時間外労働は原則として月45時間・年360時間以内に制限されています(※2)。残業を減らすことは法令対応であると同時に、社員が学習に充てる時間を生み出す施策でもあるのです。

持ち帰り仕事を減らし、学習時間そのものを生み出す

学習時間を捻出する最も効果的な方法は、現場で発生する事務作業を圧縮することです。具体的には、紙に書いた内容を事務所のパソコンで打ち直す二度手間をなくす、写真整理や帳票作成を自動化する、現場と事務所を往復する移動時間を削減する、といった現場業務のデジタル化が有効です。空いた時間を残業削減と学習に振り分けられれば、資格取得支援の制度が初めて生きてきます。

同時に大切なのが、若手に質の高い実務経験を積ませる現場OJTです。第二次検定が経験記述中心である以上、ベテランの判断や段取りを若手が間近で学べる環境づくりが、そのまま合格率の向上につながります。人手不足で先輩が一人ひとりに付きっきりになれない現場では、情報共有や遠隔サポートの仕組みが技術伝承の助けになります。

施工管理アプリ「eYACHO」を活用した時間創出と若手育成

ここからは、現場の業務効率化と若手育成を支えるツールの一例として、施工管理アプリ「eYACHO」を紹介します。前述した「学習時間の確保」と「現場OJT」という2つの課題に、現場側からアプローチする選択肢です。

eYACHOは、株式会社MetaMoJiが大林組と共同開発し、2015年に提供を開始した施工管理アプリです。iOS・iPadOS・Windows・Androidに対応しています。ゼネコンでの利用シェアはNo.1(19%)、現場で持ち歩くスマートフォンやタブレットなどスマートデバイスでの利用シェアもNo.1(21%)となっています(※4)。導入企業は900社、利用ユーザーは80,000ユーザーにのぼります(同社公表値)。

学習時間の確保という観点では、eYACHOにおいては、現場で手書き入力した内容をそのまま電子帳票化できるため、事務所に戻ってからパソコンで再入力する手間を減らせます。導入企業である大林組の現場では、Share(シェア)機能を活用することで、朝礼準備にかかっていた時間が約2時間から10〜20分まで短縮されたと報告されています。こうして生まれた時間を、残業削減や資格学習に振り向けられます。

若手育成という観点では、eYACHOのShare機能を使うと、上司やベテランと同じ図面・帳票に複数人で書き込めるため、離れた場所からでもOJTに活用できます。GEMBA Talk(ビデオ通話機能)を使えば、若手が現場の状況を見せながら先輩に助言を仰ぐこともできます。導入企業のノウハウを反映したテンプレートを使えば、経験の浅い社員でも標準的な帳票をすぐに作成でき、操作で迷ったときはAIヘルプに質問できます。

安全管理の知見を補う仕組みもあります。eYACHOの安全AIソリューションは、21種類の安全関連法令と31種類の通達・ガイドラインをもとに、作業内容に応じたリスクと対策を動的に抽出します。経験の浅い若手が見落としがちな危険を提示できるため、安全意識の底上げに役立ちます。なお、安全AIソリューションはスタンダード版以上で利用できる機能です。

導入を検討する場合、eYACHOは最小5ライセンスから契約でき、30日間の無料トライアルで操作感を試せます。ただし、安全AIソリューションはスタンダード版以上が対象のため、無料トライアル(ベーシック版相当)では利用できない点に留意してください。資格学習そのものを教えるツールではありませんが、合格率向上の前提となる「時間」と「経験」を現場でつくり出す手段として、検討する価値があります。

施工管理アプリ「eYACHO」を活用した時間創出と若手育成

自社に合った資格取得支援制度を設計するステップ

最後に、資格取得支援制度を整えるときの進め方を整理します。やみくもに制度を増やすのではなく、自社の課題から逆算するのがポイントです。

まず、現状を把握します。社内に1級・2級の有資格者が何人いるか、今後の受注や経審で何人必要か、誰がいつ受験できる段階にあるかを棚卸しします。次に、支援の優先順位を決めます。経済的支援、報奨制度、学習支援、学習時間の確保という4つの柱から、自社で不足しているものを選びます。続いて、社内規程として支給条件・金額・対象範囲を明文化し、社員に周知します。

そのうえで、合格率を底上げするための土台として、現場の業務効率化と学習時間の確保に取り組みます。制度の効果は数値で追いかけ、受験者数・合格者数・有資格者数の推移を毎年確認しながら見直していくと、支援が形骸化しません。資格者を育てる仕組みは一度作って終わりではなく、改正や自社の事業計画に合わせて育てていくものだと捉えると、長く機能する制度になります。

まとめ

施工管理技士の資格取得支援は、専任技術者・監理技術者の確保や経営事項審査の加点を通じて、会社の受注力に直結する経営施策です。受験料補助・資格手当・合格報奨金といった社内制度とインセンティブは挑戦を後押しする基本ですが、それだけでは合格率は上がりません。

2024年の受験資格改正で挑戦のタイミングが前倒しになった今、合格率を本当に高める鍵は、働きながら学習時間を確保できる環境と、第二次検定に効く現場OJTの仕組みづくりにあります。お金の支援と、時間・経験を生む現場改善の両輪をそろえることが、施工管理技士の資格取得支援を成功させる近道です。現場の事務作業を圧縮する手段として、施工管理アプリ「eYACHO」のようなツールの活用もあわせて検討してみてください。

施工管理アプリ「eYACHO」は、最小5ライセンスから始められ、30日間の無料トライアルが用意されています。現場の業務効率化や若手育成への活用を検討したい場合は、株式会社MetaMoJiの公式サイトから資料請求・お問い合わせができます。

出典一覧

※1 国土交通省(不動産・建設経済局 建設業課)「施工技術検定規則及び建設業法施行規則の一部を改正する省令」等について(令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります) https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/tochi_fudousan_kensetsugyo_const_tk1_000001_00027.html
※2 厚生労働省「建設業・ドライバー・医師等の時間外労働の上限規制」 https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/gyosyu/topics/01.html
※3 国土交通省「経営事項審査の主な改正事項(令和3年4月1日改正)」 https://www.mlit.go.jp/tochi_fudousan_kensetsugyo/const/content/001498043.pdf
※4 株式会社MM総研「施工管理支援アプリは働き方改革関連法の適用後も導入が進み、建設業全体の利用率は4割強に上昇(建設業の施工管理支援アプリの利用動向調査(2025年12月)」 https://www.m2ri.jp/release/detail.html?id=710
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【監修】eYACHO編集部

施工管理アプリ「eYACHO」は、タブレット1つで現場の記録・共有・管理を可能にし、施工管理から安全管理まで幅広い業務をサポートします。
本コラムでは、建設業界の課題解決やDX推進に役立つ情報や最新動向をお伝えします。

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