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出来形管理表の書き方完全ガイド|
アプリの自動計算で作成時間を大幅短縮

出来形管理表は、施工した構造物が設計どおりに仕上がっているかを発注者へ示す、土木工事の基本書類です。とはいえ、設計値と実測値を一つずつ対比し、較差や平均値を電卓や表計算ソフトで計算していく作業は、地味に時間がかかり、転記ミスも起きやすい工程です。

この記事では、出来形管理の目的と国土交通省が定める基準をふまえながら、出来形管理表の基本構成と記入手順を整理します。そのうえで、手作業でミスが起きやすいポイントと、アプリの自動計算で作成時間を大幅に短縮する考え方、アプリ選定で確認したい点までをまとめました。現場で書類づくりに追われている方が、自分の業務に当てはめて読んでいただける内容を目指しています。

出来形管理表の書き方完全ガイド|アプリの自動計算で作成時間を大幅短縮

出来形管理表とは|出来形管理の目的と国土交通省が定める基準

出来形管理とは、施工した工事目的物が、発注者の意図する規格基準に対してどの程度の精度で仕上がっているかを管理することです。国土交通省の土木工事施工管理基準では、施工管理を「工程管理」「出来形管理」「品質管理」の三つに分けており、出来形管理はそのひとつに位置づけられています(※1)。

この基準では、受注者は出来形を測定項目および測定基準にしたがって実測し、設計値と実測値を対比して記録した出来形管理図表を作成・管理するものとされています(※1)。つまり出来形管理表とは、「設計どおりに造れているか」を数値で証明するための記録だといえます。

合否の判定に使われるのが規格値です。規格値は設計値と出来形の差の限界値で、測定項目の性格に応じて、プラスのみを許容するもの、マイナスのみを許容するもの、プラスマイナス両方を許容するものが使い分けられています(※1)。規格値はおおむね標準偏差の3倍を目安に定められており、実測値のばらつきが一定範囲に収まっているかが問われます(※2)。

出来形管理表の書き方|基本構成と記入の手順

出来形管理表に決まった唯一の様式はありませんが、発注先の様式や共通仕様書にそって作成するのが基本です。盛り込む要素はおおむね共通しており、次の流れで整理すると書きやすくなります。

  • 1. 工事情報の記入:工事名、工種、測点、測定者、測定年月日などの基本情報を記載します。
  • 2. 測定項目と設計値の記入: 基準高、幅、厚さ、延長、勾配など、工種ごとに定められた測定項目と、その設計値を記入します。
  • 3. 実測値の記入:定められた測定基準・測定箇所にしたがって実測した値を記入します。測定箇所数が「○○につき1ヶ所」と定められた項目は、小数点以下を切り上げた箇所数を測定します(※1)。
  • 4. 較差の算出:設計値と実測値の差(較差)を計算します。
  • 5. 規格値判定:較差が規格値の範囲内に収まっているかを判定します。
  • 6. 図表化:測定数が多い場合は、ばらつきがわかるように出来形図や工程能力図、ヒストグラムなどを用いてデータを整理します(※2)。

記入の順序としては、施工計画の段階で測定位置・測定項目・管理方法を定めた出来形管理計画表をつくっておき、施工と並行して実測値を埋めていくと、工事完成時にまとめて作り直す手間を避けられます(※1・※2)。

手作業の出来形管理表で起こりやすいミスと自動計算の必要性

出来形管理表づくりでつまずきやすいのは、実は記入欄を埋める作業そのものよりも、その後の計算と判定の工程です。較差の算出、平均値や最大値・最小値の集計、標準偏差の計算、そして規格値に対する合否判定と、数値を扱う処理が連続します。

ここを電卓や表計算ソフトで手作業で行うと、二つの負担が生じます。一つは、現場で測った値を野帳に書き、事務所で表計算ソフトに打ち直すという「二度入力」による転記ミスです。もう一つは、計算式の入れ間違いに気づきにくく、検算にも時間がかかることです。測定点が増えるほど、この負担は雪だるま式に大きくなります。

だからこそ、出来形管理表は「実測値さえ入力すれば、較差・集計・判定まで自動で計算される」状態にしておく意味があります。自動計算が効くのは華やかな記入欄ではなく、ミスが起きやすく検算に時間を取られる、この統計処理の部分なのです。

アプリの自動計算で出来形管理表の作成時間を短縮する仕組み

出来形管理に対応したアプリやソフトの多くは、設計値と実測値を入力すると、較差・平均値・最大値・最小値などを自動で計算し、規格値に対する合否判定や工程能力図・出来形管理図表の作成までを支援します。発注機関ごとの様式に対応したテンプレートを備えるものも多く、様式選定から出力までを一気通貫で行えます。

作成時間を短縮するうえで、特に効果が大きいのは次の三つの観点です。

  • ・ 実測値の入力負担を減らす: 現場で測った値をその場で記録できれば、事務所での打ち直しがなくなります。計測機器の値を直接取り込めると、読み取り・転記ミスもなくせます。
  • ・ 計算と判定を自動化する:較差・集計・規格値判定が自動なら、検算の時間と計算ミスのリスクを同時に減らせます。
  • ・ 既存の様式を活かす:会社で使い慣れた帳票をそのまま取り込めると、現場の運用を大きく変えずに移行できます。

なお、土木工事の施工管理アプリのひとつである eYACHO においては、計測機器との BLuE 連携によって、レーザー距離計などの測定値を帳票へ直接取り込むことができます(※eYACHO 公式情報より。BLuE 連携はスタンダード版以上)。さらに、スマートテンプレートを使うと、入力した値の集計や計算を自動で行わせることができます。これらは一般的な機能の話ではなく、eYACHO の場合にできることとして紹介しています。

出来形管理をアプリ化するなら確認したい選定ポイント

出来形管理にアプリを導入する場合、機能の多さだけで選ぶと現場に定着しないことがあります。土木現場ならではの事情をふまえて、次の点を確認しておくと選定で失敗しにくくなります。

  • ・ 発注先の様式・電子納品に対応しているか: 国土交通省や自治体の電子納品要領、電子小黒板の改ざん検知などに対応しているかは、公共工事では重要な判断軸です。
  • ・ 屋外・通信困難な現場で使えるか:トンネル坑内や山間部など電波が届きにくい場所でも記録できるか、オフライン対応の範囲を確認します。
  • ・ 既存の帳票を活かせるか:会社独自の出来形様式をそのまま取り込めると、移行と定着がスムーズになります。
  • ・ 計測機器と連携できるか:測定値を直接取り込めると、入力負担と転記ミスを大きく減らせます。
  • ・ 現場の人が無理なく使えるか:ふだん PC を使わない職員でも操作できる入力方法かどうかは、定着率を左右します。

これらは特定の製品に限らず、出来形管理をアプリ化するうえで共通して確認したい一般的なポイントです。実際の選定では、複数の製品を無料トライアルなどで比べ、自社の現場の声を反映して決めるのが確実です。

土木現場の出来形管理を効率化する eYACHO の活用方法

ここからは、前章の選定ポイントを具体的にイメージできるよう、施工管理アプリ「eYACHO」の場合にできることを紹介します。以下はすべて eYACHO についての説明で、一般的な相場や標準仕様の話ではありません。

eYACHO は、株式会社MetaMoJi が大林組と共同開発した施工管理アプリで、iOS・iPadOS・Windows・Android に対応しています。土木向けには、出来形管理をはじめとする帳票のテンプレートが用意されており、現場の様式にそって記録を残せます。

出来形管理まわりで eYACHO が役立つのは、次のような点です。

  • ・ 実測値の自動取り込み: eYACHO では、計測機器との BLuE 連携により、レーザー距離計などの測定値を帳票へ直接取り込むことができます。「測って、読み上げて、書き写す」という工程で起きがちな読み取り・転記ミスをそもそも発生させません(BLuE連携はスタンダード版以上)。
  • ・ 集計・計算の自動化:eYACHO では、スマートテンプレートを使って、入力した値の集計や計算を自動で行わせることができます。
  • ・ 既存様式の活用:eYACHO では、会社でこれまで使ってきた Excel 帳票を取り込んでテンプレート化できるため、見慣れた出来形様式のまま電子化できます。
  • ・ 電子納品への備え:eYACHO は電子小黒板付き工事写真に対応し、J-COMSIA(一般社団法人施工管理ソフトウェア産業協会)の認定を取得しています。記録の証拠性を担保しながら、写真と帳票をあわせて整理できます。
  • ・ 通信困難な現場での記録:eYACHO はオフラインでの入力に対応しており、トンネルや山間部など電波が届きにくい現場でも測定値をその場で記録できます。さらに au Starlink Direct にも対応しているため、圏外エリアでもデータ共有が可能です(au Starlink Direct への対応は Android 版eYACHOかつスマートフォンが対象です。GEMBA Talk は利用できません)。

料金は、eYACHO の場合、ベーシック版が月額3,520円/人・年額31,680円/人、初期導入費が330,000円(いずれも税込・最小5ライセンス)です。BLuE 連携や工事写真帳を使う場合はスタンダード版以上が対象となります。30日間の無料トライアルも用意されています(最新の価格・提供条件は公式サイトで要確認)。これらはあくまで eYACHO の価格・条件であり、施工管理アプリ全般の相場を示すものではありません。

まとめ

出来形管理表の書き方は、出来形管理の目的(設計どおりに造れているかを数値で示す)と、国土交通省の基準(設計値と実測値を対比して記録する)を押さえれば、構成そのものは難しくありません。むしろ実務で負担になりやすいのは、較差・集計・規格値判定といった計算工程です。

この計算工程をアプリの自動計算に任せることで、出来形管理表の作成時間を大幅に短縮し、転記ミスや検算の手間も減らせます。アプリを選ぶ際は、発注機関の様式・電子納品への対応、オフライン対応、既存帳票の活用、計測機器との連携、そして現場での使いやすさを確認するとよいでしょう。土木現場での出来形管理を効率化したい場合は、出来形管理のテンプレートや BLuE 連携を備えた eYACHO のような施工管理アプリを、無料トライアルで実際に試してみるのがおすすめです。

出典一覧

※1 国土交通省「土木工事施工管理基準及び規格値(案)(令和7年3月)」 https://www.mlit.go.jp/tec/content/001880547.pdf
※2 農林水産省「土地改良工事等請負共通仕様書の手引き 第3章 出来形管理」 https://www.maff.go.jp/j/nousin/seko/kyotu_siyosyo/k_tebiki/attach/pdf/index-9.pdf
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【監修】eYACHO編集部

施工管理アプリ「eYACHO」は、タブレット1つで現場の記録・共有・管理を可能にし、施工管理から安全管理まで幅広い業務をサポートします。
本コラムでは、建設業界の課題解決やDX推進に役立つ情報や最新動向をお伝えします。

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