日本建設業連合会の集計によると、建設業の女性就業者数は2018年以降80万人台で推移し、2024年には87万人となりました。このうち技術職は約4万人と2002年以降最高水準です(※2)。一方、国土交通省の調査では、回答企業における就業者の女性比率は事務系では38%に達するものの、技術者・技能者ではいずれも1割以下にとどまっています(※3)。
2014年策定の「もっと女性が活躍できる建設業行動計画」以降、官民一体の取り組みが続いてきましたが、国土交通省は2025年3月に新たな実行計画を策定。「トップの意識を変えて、現場が変わる」を副題に、担い手確保につなぐ環境づくりを掲げました(※1)。
あわせて、女性活躍推進法の改正により、2026年4月1日からは常時雇用する労働者が101人以上の企業に、男女間賃金差異と女性管理職比率の公表が義務付けられます(※7)。建設業もこの流れの中にあり、もはや「女性が働きやすい現場づくり」は経営課題そのものになりました。
なお、けんせつ小町とは現場で働く技術者・技能者だけを指す言葉ではありません。日本建設業連合会の定義では、土木構造物や建物の設計者、研究所で新技術を開発する研究者、お客様とプロジェクトを進める営業担当者、会社の運営を支える事務職など、活躍の舞台は多岐にわたります(※8)。だからこそ、現場環境整備の対象も「現場で働く女性」だけに限定せず、サポート部門を含めた組織全体の働き方を視野に入れる必要があります。
ただし、ここで強調したいのは、女性の定着を阻んでいるのは「力仕事」や「肉体的なきつさ」だけではない、ということです。本質はもっと別の場所にあります。