MetaMoJi ClassRoom - GIGAスクール構想 1人1台に最適なリアルタイム学習支援アプリ
 

導入事例(中学校)

守谷市立けやき台中学校(守谷市教育委員会)[茨城県]

市立のすべての小中学校でMetaMoJi ClassRoomを使用
学校と市の連携で子どもたちの未来のために学びの充実を図る

守谷市は茨城県南部に位置する、人口約7万人の自治体です。市立の小学校が9校、中学校が4校あり、そのすべての学校の児童と生徒、そして教員の約6,500人が2021年度からiPadとMetaMoJi ClassRoomを使っています。そのうちの1校、守谷市立けやき台中学校の授業を取材し、先生方に話を聞きました。

GIGAスクール構想以前からiPad導入を検討

守谷市は教育のICT化に早くから取り組んでいました。2015年度に大型電子黒板と、児童・生徒の約3人に1台分に相当する2,000台のWindowsタブレットを導入して、小中学校で使っていたのです。

2019年にGIGAスクール構想が始動しましたが、守谷市ではその前からWindowsタブレットをiPadに置き換えることを検討していました。2020年度から2021年度にかけて小中学校に1人1台のiPadが配備され、現在に至ります。

けやき台中学校の中野比呂志校長はこれまでの経緯と現在の状況について「電子黒板の導入に始まり、Apple TVで画面を電子黒板に映せるようになり、MetaMoJi ClassRoomを導入して、というように、数年前からICTを利用する土壌が作られていたからこそ、現在のような授業ができていると思います」と語ります。

関数を表やグラフで表現し、生徒同士でプレゼンする数学の授業

関数を扱う3年生の数学では、宅配便の段ボール箱の大きさと料金の関係をテーマとして、表やグラフで表現して考える授業が実施されていました。

自由に書き込めるMetaMoJi ClassRoomのワークシートに、生徒は自分で書きながら考えます。ワークシートに貼り付けて使える表やグラフのテンプレートも担当の福田佐和子教諭が事前に用意していて、生徒は自由に利用できます。福田教諭は「紙のノートに書いて、写真に撮ってワークシートに貼り付けてもいいよ」とも伝えます。このように、生徒各自が自分の好きな方法で考え、ワークシートにまとめていきます。

次に、2人1組になって、完成したワークシートをMetaMoJi ClassRoomの画面で見せながら相手にプレゼンします。プレゼン終了後は、クラス全員のワークシートをお互いに閲覧できるように福田教諭がMetaMoJi ClassRoomの設定を変更し、生徒はほかの人のワークシートを見てさらに発見を得ていました。

福田教諭は「生徒はiPadとMetaMoJi ClassRoomを使うと問題に取り組みやすいようです。私も生徒の状況をモニタリングしやすいですし、学習の記録がずっと残るのもいいですね。数学以外に、学活や道徳でもMetaMoJi ClassRoomを使っています」と語ります。

生徒が各自で練習問題を解く際にも、レベル別にどの問題用紙を何枚用意するかを気にする必要がなく、印刷の手間も紙の無駄もなくなりました。ただし、紙に書く方が生徒にとって学びやすい場合にはそのようにしているとのことです。

表やグラフのテンプレートを貼り付けたりして、各自が自由な方法でワークシートをまとめる

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表やグラフのテンプレートを貼り付けたりして、各自が自由な方法でワークシートをまとめる

2人1組になって完成したワークシートをプレゼンし合う

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2人1組になって完成したワークシートをプレゼンし合う

他の人のワークシートも自由に見て、いろいろな考え方を発見する

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他の人のワークシートも自由に見て、いろいろな考え方を発見する

教室での授業だけでなく調理実習でもMetaMoJi ClassRoomを活用

各自考えたことを班になってワークシートにまとめる

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各自考えたことを班になってワークシートにまとめる

各班のワークシートの状況をディスプレイにリアルタイムに投影

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各班のワークシートの状況をディスプレイにリアルタイムに投影

各班の代表が発表し、先生がポイントをディスプレイに投影

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各班の代表が発表し、先生がポイントをディスプレイに投影

2年生の家庭科の授業では、食品ロス問題が取り上げられていました。

まず生徒各自が食品ロス削減の対策を考えてMetaMoJi ClassRoomのワークシートに書きます。電子黒板にはMetaMoJi ClassRoomのモニタリング機能で生徒のワークシートが一覧表示されています。担当の須﨑綾香教諭は机間巡視しながら生徒の状況を観察し、モニタリング画面も見ながら「調べ学習のスクリーンショットを貼ってもいいよ」「イラストを使ってる人が何人もいるね」などと声をかけます。

その後、班で話し合う際には「iPadに集中しすぎないで会話をしてね」と注意を促します。各班の代表者がクラス全員の前で発表するときは、その班のノートを電子黒板に映し、教諭がMetaMoJi ClassRoomのレーザーポインタ機能でキーワードを指し示しながら説明を加えていました。

須﨑教諭は、調理実習でもMetaMoJi ClassRoomを使っているといいます。「調理実習は2時間連続の時間割ですが、コロナ対策として人数を半々に分けて実施しています。そのため、半数の生徒は前半の1時間で実習、後半の1時間で実習レポート作成にして、あとの半数は前半に調べ学習、後半に実習としました。私がどちらかの教室にいても、モニタリング機能でもう一方の教室の様子がわかります」(同教諭)

今後は、被服のコーディネートの授業で、色やグラフィックスを自由に扱えるMetaMoJi ClassRoomを使いたいそうです。須﨑教諭は「市のICT支援員さんにこんなことをやってみたいと相談すると、調べて助言してくれます」と支援体制についても語りました。

守谷市はクラウドの有効活用やネットワークの負荷の少なさを高く評価

けやき台中学校の嶋田知成教頭は2022年度から現職に就いていますが、その前の4年間は守谷市教育委員会の指導主事として、iPadとMetaMoJi ClassRoomの導入に関し中心的な役割を果たしていました。そこで嶋田教頭に、教育委員会で進めてきた経緯や現在の立場から見た考えを聞きました。

導入を検討する過程では、市全体の教職員アンケートの結果、1人1台のデバイスは使いやすさや頑丈さが評価されてiPadに決まりました。その後、授業支援システムの選定に入り、教員からの圧倒的な評価の高さでMetaMoJi ClassRoomに決まったといいます。その理由は、手書きがしやすい、データがクラウドで効果的に一元管理される、ネットワークの負荷が少ないということでした。

特に、授業のしやすさやクラウドベースの運用を考えれば、ネットワークを考慮しない設計はあり得ないと嶋田教頭は言います。守谷市の小中学校では十分なネットワーク帯域を利用できる設計にしてありますが、多くの授業で活用するには授業支援システムの負荷の少なさは欠かせない条件です。

このような理由から、嶋田教頭は「早い段階から、私案としてiPadとMetaMoJi ClassRoomが良いと考えていました。むしろ、ほかに方法があるのかと不思議なくらいでした」と振り返ります。

多くの授業で活用するにはネットワーク付加の少なさが重要

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多くの授業で活用するにはネットワーク付加の少なさが重要

MetaMoJi ClassRoomの手書きのしやすさも評価

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MetaMoJi ClassRoomの手書きのしやすさも評価

学びの記録をクラウドに蓄積する価値

嶋田教頭はクラウドの重要性をこう語ります。「市で検討する際に、クラウドでのデータ管理も重視しました。国の『キャリア・パスポート』導入とも関連して、学びをクラウドで残していくことが重要だからです。つまり、データを蓄積しておいて取り出せる価値ということですね。蓄積されたデータを見ることで、生徒本人は『自分はこれだけ勉強してきた』『これがわかるようになった』と自己肯定感を持てます。また進路や適性を考えるときも『自分は以前からこれが好きだった』というような発見につながるでしょう」

MetaMoJi ClassRoomの生徒用アカウントは、卒業後も残しておいて、データの閲覧や書き出しに使用することができます。そのため、将来的には大学のAO入試や推薦入試などで活用することも考えられます。

意見や対話を尊重する、アナログとデジタルのバランスのとれた授業

紙に書いたあと、その写真をMetaMoJi ClassRoomに貼り付けて共有する場面が多く見られた

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紙に書いたあと、その写真をMetaMoJi ClassRoomに貼り付けて共有する場面が多く見られた

MetaMoJi ClassRoomを使う授業の利点について、嶋田教頭は以下のポイントを挙げました。

 ・学びの個別最適化を図れる
 ・ほかの生徒のノートを見て学べる
 ・考え方の比較検討に向いている

その一方で、数学の福田教諭と同じく嶋田教頭も、紙の教材やノートの方が向いている場合もあることを指摘します。長文を読む場合や、考えたり問題を解いたりすることに集中する場合などです。

実際に、前述した2クラス以外の授業でも、生徒が紙のノートやプリントに自分の考えを書いた後、それをiPadのカメラで撮ってMetaMoJi ClassRoomのノートに貼り、先生やほかの生徒と共有するシーンが多く見られました。

一人ひとりの意見、そして生徒同士や生徒と教員との対話を尊重した授業を実現するために、同校では「アナログとデジタルのバランスのとれた授業ができている」と嶋田教頭は見ています。

パワフルなF1®カーにはドライバーとピットクルーの両方が必要

iPadとMetaMoJi ClassRoomというパワフルなツールを、嶋田教頭はF1®のレースカーに例えて説明します。「レースカーは用意されましたが、その性能を発揮して走らせるにはドライバーが必要です。そのドライバーとは先生方であり授業力です。しかしレースカーはドライバーだけでは走りません。ピットクルーもなくてはならない存在です。それが市教委のICTグループであり、ICT支援員の皆さんです。先生方も、教育委員会やICT支援員の方々もたいへん尽力されていると思います」

前述した須﨑教諭の「やりたいことをICT支援員さんに相談して……」というエピソードは、まさにこのことの好例です。

守谷市では2021年度から第3次学校教育改革プランの一環として「GIGAスクール・スマートもりや」を推進しています。1人1台の環境が実現した今、学びを深めるには行政によるグランドデザインが羅針盤になると嶋田教頭は言います。「グランドデザインを考える上で重視すべきは、子どもたちの未来と保護者の望みです。地域ごとの特性があるので、この部分は国ではなく自治体が考える必要があります」(嶋田教頭)

市全体で取り組み、行政と学校が児童・生徒のために連携して学びの充実を図る上で、MetaMoJi ClassRoomもその一端を担っています。

守谷市立けやき台中学校
中野 比呂志 校長

守谷市立けやき台中学校
中野 比呂志 校長

守谷市立けやき台中学校
嶋田 知成 教頭

守谷市立けやき台中学校
嶋田 知成 教頭

守谷市立けやき台中学校
福田 佐和子 教諭

守谷市立けやき台中学校
福田 佐和子 教諭

守谷市立けやき台中学校
須﨑 綾香 教諭

守谷市立けやき台中学校
須﨑 綾香 教諭

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<本取材は2022年10月に行われました。画面キャプチャ、機能、肩書は取材時の情報にもとづきます。>

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