MetaMoJi ClassRoom 事例紹介

26. 聖徳学園中学・高等学校
生徒と教師のコミュニケーションや情報共有を活発にし、今の教育をさらに前進

 聖徳学園中学・高等学校は2015年度から、中学1年生を対象にiPadによる一人1台環境をスタートしました。その後、段階的に一人1台の取り組みを広げ、2018年度からは高校1年生に対しても同様に実施しました。高校生に対しては、授業支援システムに「MetaMoJi ClassRoom」を導入し、多くの教科で日常的に使用されています。生徒と教師のコミュニケーションを豊かにし、新たな価値感も生まれています。
学んだ内容をデジタルで蓄積し、自分の成長につなげてほしい
ラーニング・コモンズでの授業の様子。
ラーニング・コモンズでの授業の様子
情報システムセンター長 横濱 友一 氏
情報システムセンター長 横濱 友一 氏
 聖徳学園中学・高等学校(以下、聖徳学園 )は、東京都武蔵野市にある男女共学の中高一貫校です。同校は「自らの強みを伸ばし、世界とつながり、新しい価値を生み出す人材の育成」を教育目標に掲げ、ICT教育やSTEAM教育(※)など新しい学びを積極的に実践しているのが特徴です。学校内には、最新機器が導入されたラーニング・コモンズや特別教室が並ぶ“STEAM棟”と呼ばれる新校舎も2017年に完成し、生徒たちは充実した環境で学んでいます。

 そんな聖徳学園は2015年度から、新中学1年生を対象にiPadによる一人1台を実施しました。毎年、中学1年生を対象に一人1台を段階的に進め、現在は中学1年生から高校1年生までがiPadを所有するようになりました。MetaMoJi ClassRoomについては、2018年度から同校の高校1年生が使用しています。

 同校の情報システムセンター長を務める横濱友一氏はMetaMoJi ClassRoomの導入について、「中学校は直感的な操作性を重視して別の授業支援システムを使っていますが、高校からはフォルダやノートの管理、同時編集や意見共有などビジネスライクな使い方ができる授業支援システムを採用したいと考えていました」と話しています。高校生にもなると、論理的に考えて物や情報を管理したり、友達とリアルタイムで意見共有や協働作業ができたりするような力を身に付けていかなければなりません。そうした学習に有効なツールがMetaMoJi ClassRoomだったというのです。橫濱氏は「生徒たちには、学んだ内容をデータとして蓄積してほしいと考えています。高校時代に何を学んだのか、考えていたのかをMetaMoJi ClassRoomに集約し、自分の成長につなげてほしいです」と語っています。

※ STEAM教育
Science(化学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術)、Mathematics(数学)の5つの頭文字を取った造語。現実の問題を解決に導く力や今までにないものを創造する力を伸ばす教育。
ICTのメリットを発揮できるMetaMoJi ClassRoomで授業の質を高める
 聖徳学園ではどのようにMetaMoJi ClassRoomを活用しているのでしょうか。数学を受け持つ山本康秀教諭の事例を紹介しましょう。

 高1「数学II」の授業では、小テストの振り返りに活用されていました。山本教諭がMetaMoJi ClassRoomのノートで作成した小テストに、生徒が解答を書き込み、同教諭はそれを採点。授業では、生徒の解答をスクリーンに一斉表示し、満点を取った生徒の解答を見せながら解説を進めていきました。途中、減点された生徒の解答をタイミングよく提示して説明不足であることを伝えたり、他の解き方をした生徒の解答を見せたりしながら、抑えるべきポイントを解説しました。

 また山本教諭は、小テスト以外に授業中でもMetaMoJi ClassRoomをメインに使用しています。板書はパワーポイントで作成したスライドを映写していますが、生徒たちの手元には、同じスライドをMetaMoJi ClassRoomで配信し、板書を写す作業を省いています。これにより、生徒たちは山本教諭の説明に合わせて例題を解いたり、ポイントをノートに加えたりと、聞くことに集中できる環境が生まれています。

 ほかにも山本教諭は、演習問題に取り組むときもMetaMoJi ClassRoomで問題を配信し、生徒たちがノートに書き込んだ解答をリアルタイムで採点しています。途中でつまずいている生徒には個別で説明をしたり、全体の進捗を見ながらヒントを与えたりと、常に生徒の理解を把握しながら授業を進めていきました。

 授業の最後は、内容の理解に対する自己評価や授業の感想などについてリフレクションシートに記入し、その日の授業を締め括りました。リフレクションシートには、学んだ内容や宿題、小テストの実施日なども記入されており、生徒たちが何を学んだのか、その記録が週単位で記録できるように作成されています。もちろん同じことは紙でも出来ますが、回収や保存に手間がかかるのがデメリットであり、デジタルだからこそ学習履歴も記録しやすくなりました。山本教諭はこうしたICTのメリットを授業で活かし、生徒とインタラクティブなコミュニケーションを増やしているといえます。
生徒の解答を見せながら説明を行う山本康秀教諭。
生徒の解答を見せながら説明を行う山本康秀教諭。
授業の最後に生徒がリフレクションシートに記入を行う。
授業の最後に生徒がリフレクションシートに記入を行う。
  
  
分かりやすく教える授業から、本当に学力として身につく授業へ
生徒の解答を一瞬で提示できる。
生徒の解答を一瞬で提示できる。
リアルタイムに生徒全員の解答を把握できるのがメリット。
リアルタイムに生徒全員の解答を把握できるのがメリット。
 山本教諭はMetaMoJi ClassRoomについて、「全員の答えをリアルタイムで把握できることが一番のメリットです」と話しています。今までは問題の答え合わせをする時も、生徒が前へ出て黒板に答えを書いてもらっていましたが、その方法では一部の生徒の解答しか分かりませんでした。ところが今は、生徒全員の解答を一瞬で提示することができるほか、進捗状況も把握できるので、結果として授業の効率が上がっているといいます。生徒が問題を解いている途中経過を見ながら、生徒に対して早めにアドバイスをできることが効率化につながっているというのです。

 また全員の答えをリアルタイムに把握できることは、山本教諭自身の学びにもなるといいます。「この問題はやさしいだろうと思っていたら意外に生徒たちは苦戦したり、生徒の解き方を見て“こんな風に考えたのか”と気づかされたりと、教師生活30年以上になる私ですが、生徒の姿を見て学ぶことが多いです」と山本教諭は話してくれました。

 ほかにも同教諭は、生徒たちとの関係性や距離感も変わってきたといいます。たとえば、リフレクションシートを取り入れたことで、授業に対する指摘や要望を書き込む生徒が出てきたり、授業を受ける態度を反省したりと、今まで教師に対して言いづらかったことを言葉にする生徒が増えてきたというのです。

 現在抱えている課題点について山本教諭は、「今までの授業では、“いかに分かりやすく教えるか”に重点を置いてきましたが、その部分はICTの活用で解決しました。今は、どのように力として身につけるか、そこに力を入れられるようになってきました」と語っています。もちろん、学力の向上は生徒自身のモチベーションも関係しますが、それでも山本教諭はMetaMoJi ClassRoomに蓄積された生徒の学習ノートを活用しながら、個別対応をより充実させられるのではないかと考えています。
授業の“当たり前”を見直し、授業改善につなげる
 聖徳学園では、ほかにもさまざまな教科でMetaMoJi ClassRoomが活用されています。

 保健の授業では、生徒たちが板書のスライドを写真に撮ってMetaMoJi ClassRoomのノートに貼り付け、そこに直接、教師の説明などを書き込みながらノートを作成していました。また教師が提示したグラフを見て感想を書くときも、生徒たちはそれぞれの意見をノートに書き込み、一斉表示で前のスクリーンに映写されました。授業では紙のプリントが一切使われていませんが、生徒たちのiPadには学んだ内容がすべてデジタルで記録されているので、いつでも取り出すことが可能です。

 化学基礎の授業も同じように、教師が作った板書スライドをMetaMoJi ClassRoomで共有し、生徒たちはそこに書き込みしていました。一方で演習問題については、紙のプリントが使用され、デジタルとアナログが使い分けされています。理科の教科においては、カラーの資料が配布しやすくなったのもメリットで、これまでに比べて授業準備の負担も軽減されているといいます。

 ほかにも古文の授業では、教師がMetaMoJi ClassRoomのノートに本文を入力して配布し、生徒たちがそこに言葉の意味を調べて書き込んでいました。一般的に国語の授業といえば、紙に書く作業に重きが置かれがちですが、デジタルのメリットも活かせる部分については、積極的にMetaMoJi ClassRoomが活用されていました。
情報発信や意見共有がしやすいオープンな学習環境がメリット
 聖徳学園の学校改革本部長 品田健教諭はMetaMoJi ClassRoomについて、「生徒も教師もいろいろ工夫できる自由度の高さが良いです」と話しています。高校の場合は、複雑なことや、高度なことに取り組む場面が多く、そうした場合もMetaMoJi ClassRoomであれば、生徒や教師のやりたいことを形にしやすいというのです。

 「無限大のキャンパスが広がっているといえば言い過ぎかもしれませんが、MetaMoJi ClassRoomは教師も生徒もノートを好きなように広げて書くことができます。これが教科や用途に縛られない、自由な使い方ができる要因なのかと思います」と話す品田教諭。生徒たちは、ノートを横に広げながら自分なりにまとめたり、空いたスペースを使って友達に絵を描きながら説明したりと、さまざまな使い方をする姿が見られるようになったといいます。
学校改革本部長 品田 健 教諭
学校改革本部長 品田 健 教諭
  
  
 またMetaMoJi ClassRoomを使うようになってからは、学習環境もオープンになりました。解答を一斉表示したり、情報共有や意見交換を活発に行う学習が増えたことで、“見られることが当たり前”、“自分の知識はシェアするもの”といった考え方が浸透してきたというのです。品田教諭は「教師が教えているわけではありませんが、生徒たちが経験値としてそれを感じており、情報発信をすればフィードバックが得られるというメリットも感じていると思います」と話しています。結果として、生徒同士が教え合う場面が増えるなど、カジュアルな学びの場が生まれているというのです。

ホームルームでもMetaMoJi ClassRoomを活用
ホームルームでもMetaMoJi ClassRoomを活用
英語の授業では、問題シートに各自が答えを記入
英語の授業では、問題シートに各自が答えを記入


iPad with Apple PencilとMetaMoJi ClassRoomの組み合わせが利用を加速させる!
 一方、情報システムセンター長を務める横濱氏は、「MetaMoJi ClassRoomは授業支援システムとして、よくデザインされていると感じます。蓄積したデータをGoogle Driveで保存できるほか、iPadの最新機能にも対応するのが早いです。iPadの魅力を最大限に引き出していると感じますね。Apple PencilとMetaMoJi ClassRoomの組み合わせが、より一層iPadの利用を加速しています」と話してくれました。

 聖徳学園のような新しい学びに積極的にチャレンジする学校では、今の教育をさらに前進させるツールとして、また新たな価値を共有するツールとして、MetaMoJi ClassRoomが活かされています。
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<本取材は2019年1月に行われました。画面キャプチャ、機能、肩書は取材時の情報にもとづきます。>