MetaMoJi ClassRoom - GIGAスクール構想 1人1台に最適なリアルタイム授業支援アプリ
 

導入事例(中学・高等学校)

大谷中学校・高等学校[大阪府]

共有し合う場を増やすことで、オープンで発表しやすい雰囲気をつくる

大谷中学校・高等学校はグローバル人材の育成をめざす「凜花コース」で、2016年度にタブレットを導入。MetaMoJi ClassRoomを活用し、紙のプリントによる配布物を減らしてデジタル化を進める一方で、リアルタイムの情報共有は生徒同士や生徒と教師間で、新たなコミュニケーションを生み出しています。紙ベースではむずかしい、デジタルならではの良さを活かすべくMetaMoJi ClassRoomが活用されています。

授業支援ツールの選定ポイントは、“書ける”こと

プリントに書く感覚で使えるところが選定のポイント。

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プリントに書く感覚で使えるところが選定のポイント。

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プリントに書く感覚で使えるところが選定のポイント。

大谷中学校・高等学校(大阪市阿倍野区)は、創立100年以上の伝統を誇る私立女子校です。「次世代の命を育む女性にこそ高い教養と豊かな魂を」を教育理念に掲げ、中高一貫教育の6年間を通して、国際的な視野を備えた社会に貢献できる人材の育成を目指しています。

同校では、一人ひとりの個性や目的に合わせた学習環境の実現に向けて、中学1年生から「医進コース」「特進コース」「凜花コース」の3つのコースを設置しています。そのうち、英語教育に重点を置きながらグローバル人材の育成をめざす「凜花コース」においては、2016年度にタブレットの一人1台体制を実施しました。情報教育主任・凜花コースリーダーの古田結真教諭は、「凜花コースを設立したときから、グローバル人材を育成するためにはICTの活用は必須だと考えていました」とタブレット導入の経緯を語っています。同校では現在、凛花コース1期生(中学3年53名)と2期生(中学2年47名)がiPadを所有し、さまざまな教育活動に活かしています。今後は中学2年から高校3年まで、5学年での利用に広げる見通しです。

MetaMoJi ClassRoomは、タブレット一人1台の環境を最大限に活かす授業支援ツールとして導入されました。その理由として古田教諭は、「授業支援ツールの選定ポイントとして、“書ける”ことが重要だと考えていました。生徒のiPadの使い方を見ていても、新聞を書いたりするなど、タブレットにどんどん書き込む姿が見られたので、MetaMoJi ClassRoomが良いと思いました」と語っています。同校では、機種もiPad Proを選び、さらにはApple Pencilも全員が所有するなど、書く場面に重きを置いた製品選定をしています。

一方で、タブレットの導入により、ペーパーレス化を進めたい考えもあります。タブレット一人1台体制であれば、PDFファイルなどで一斉に配信することが可能で、これまで配布していた膨大な紙のプリントを減らすことができます。またMetaMoJiClassRoomを使って配信することで、「生徒はプリントに書く感覚と同じように直接ファイルに書き込みができるのもメリットですね」と古田教諭は語っています。

生徒全員の作業も、進捗状況をリアルタイムで確認!

大谷中学校・高等学校では、どのようにMetaMoJi ClassRoomが活用されているのでしょうか。中学3年生の総合的な学習の時間では、ホリデーシーズンを前に「フォトポエムを制作しよう」をテーマにした授業が行われました。担当した古田教諭によると、情報の授業で取り組む前段階として、iPadを活用したデジタル作品づくりなども取り入れているといいます。

フォトポエムのコンセプトは「学校生活や登下校で感じること」。生徒たちはそれぞれ詩を考え、その詩のイメージに合う写真を選んでひとつの作品に仕上げます。写真は、生徒たちが予め休み時間や登下校の最中に撮影しており、授業中はその中からひとつ選んで、MetaMoJi ClassRoomで作品に仕上げる作業が行われました。生徒たちは、写真のレイアウトや文字のフォントなどを工夫し、自分の頭の中に描いた詩の内容やイメージに対して、より印象的に伝えるためにはどうすればいいか試行錯誤を重ねていきます。

古田教諭は生徒が作品を作っている最中、MetaMoJi ClassRoomで全員の作業の様子を確認しながら、進捗の遅い生徒などに言葉がけしました。また、イメージが浮かばない生徒に対しては、他の生徒の作品を見ながら、さまざまなアイデアを投げかけていきます。

続いて生徒たちは、あらかじめ用意された発表シートに発表内容をまとめていきました。「この作品を作成した理由」「アピールポイント」などをメモ書きで簡単にまとめておき、発表時間に向けて用意を整えます。その後、生徒たちは、全員の作品をタブレット上で鑑賞し、良いと思った作品を投票シートに記入していきました。1位に選ばれた作品は、建て替えの校舎写真を背景に詠んだ詩。母親も自分と同じ学校で学び、親子2世代の思い出が詰まった校舎だったと生徒は発表しました。その校舎が壊れていく寂しさを綴った詩は、クラスの仲間の共感を呼びました。

MetaMoJi ClassRoomで生徒が作成したフォトポエムの一例。

MetaMoJi ClassRoomで生徒が作成したフォトポエムの一例。

MetaMoJi ClassRoomで生徒が作成したフォトポエムの一例。

MetaMoJi ClassRoomで生徒が作成したフォトポエムの一例。

見られることの抵抗感が減り、発表しやすい雰囲気が作れる!

古田教諭は、MetaMoJi ClassRoomを活用した授業について、「発表しやすい雰囲気が作れるようになってきました」と手応えを述べています。これまで生徒のなかには、自分が書いたノートを共有することに対して、抵抗感を持つ者もいましたが、MetaMoJi ClassRoomを使用するようになってからオープンな雰囲気が出来上がってきたというのです。古田教諭は、「一覧表示をする機会が増えたり、生徒同士がノート共有を簡単にできるようになったことで、今までにあった壁のようなものがなくなっていると感じます」と語っています。

また、生徒同士の交流も活発になってきたようです。同校の凜花コースでは、グループによるフィールドワークとして、ツアーコンダクターになって指定された場所を案内する活動に取り組んでいますが、グループで役割分担をしながら作業を進める際に、MetaMoJi ClassRoomが役に立っているといいます。指定場所を事前に調べたり、しおりを作成したり、訪問先にアポイントをとったりと、グループ内でリアルタイムに情報を共有しながら、活動を進めていくことができるようになりました。

「以前は、紙ベースで行っていたので、一人が休んでしまうと作業がストップしてしまうことがありました。今は、家で行った作業の続きを学校でやったりするなど、非常にスムーズに行えていると思います」と古田教諭は語っています。

教師が今まで使っていた教材を使えるのがメリット

MetaMoJi ClassRoomを使った今後の取り組みについて古田教諭は、「どんどんプリントをデジタル化していきたい」と述べました。もちろん、ICT全体の方向性としては、グローバル人材の育成を目指して課題解決力やコミュニケーション力を向上させるねらいもありますが、MetaMoJi ClassRoomにおいては、デジタル化を進めるツールとして積極的に活用していきたいというのです。

というのも、MetaMoJi ClassRoomでは、紙のプリントを取り込んで板書に使用したり、テキストファイルで問題を作成したりと、教師が今まで使っていたものを活かせることがメリットです。「多くの学校では、タブレットを導入すると、どのように活用するかが最初の課題になると思いますが、MetaMoJi ClassRoomであれば、先生が今まで使っていたものを使えるのが良いと思います」と古田教諭は語っています。今後はさらに、凜花コースだけでなく、他のコースにも広げていけるよう取り組みを広げていきたい考えです。

・iPadはApple inc.の登録商標です。

MetaMoJi ClassRoomの活用を広げたいという古田結真教諭。

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<本取材は2017年10月に行われました。画面キャプチャ、機能、肩書は取材時の情報にもとづきます。>

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