導入事例

来るべきICTの時代への準備着々・eYACHOで一歩前へ


株式会社アルス製作所 様

株式会社アルス製作所は名古屋以西、中国・四国・近畿を中心に橋梁・水門などの鋼構造物の設計・製作・架設工事を行う会社である。ICT活用による生産性向上・働き方改革を進めるために、2017年に工事部門を中心にiPadおよびeYACHO for Business(以下eYACHO)を16アカウント導入し社内の業務改善を計っている。導入から3年の現況を、工事部の森繁氏、工事課・稲原慎治氏、工事計画課・原和美氏に話を伺った。。 

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IT化を工事部門から

eYACHOを導入した2017年当時、建設業界においても、ICTの導入による働き方改革が求められており、同社では工事部門からIT化に取り組むこととした。iPadで使用するツールとしては、図面のやりとりをするツールも合わせて検討したが、現場だけに限らず様々な業務改善に有効な点に注目してeYACHOに決定した。

同社はまずeYACHOで作業日報管理に取り組んだ。eYACHO導入以前はExcelで作業時間を入力し、PDFにして本社にメールで送っていた。監督として社外に出ることが多く手間に感じる作業だったが、eYACHOに移行すると作業時間を入力するだけで済むようになった。月末の作業日報の提出締切日には何度も現場に電話で催促していた社内スタッフは、夜間勤務の担当者とは連絡が取れずに苦労した。現在はリアルタイムで確認でき、精算や集計もスムースになった。

森氏は「ギリギリまで集まらず困っていた作業日報がeYACHOですっかり変わった。効果を実感したのを契機に、総務部門にもeYACHOを導入し、会社全体の効率をさらに上げていきたい」と意気込む。

変わっていく現場監理

以前はA3に印刷してファイルにしていた図面はすべてeYACHOに移行した。持ち運びが楽になり、現場ですぐに見ることができ、ページを紛失したりすることがなく風雨にも強い。

現場に出向く際は紙ファイル図面、カメラ、携帯電話、野帳などで両手いっぱいだったが、eYACHO導入以降はiPadと携帯電話だけになった。これは、ただ単に持ち物が減っただけではない。準備する時間・保管する場所など、様々なコスト削減に繋がっている。

「図面を入れたeYACHOを持って現場に入り、初見でわからないことがあれば本社に連絡し、互いに写真を見ながらサッと打ち合わせができるので、早い時点で問題解決ができる。仕様書や工事基準なども入れておけば時間がかなり短縮できるようになった」(稲原氏)また今後、現場巡視や工事写真などもeYACHOに移行していく予定だ。

eYACHO導入前は両手いっぱいだった携行品が、現在はiPadと携帯電話だけになった

「現場写真や図面を見ながらの電話打ち合わせが多いが「ここ」が伝わらず、何度も説明し直すことが多かった。eYACHOならペンで囲むだけで同じ場所にいるかのように正確に伝わる。

eYACHOは縮尺を合わせることができ、簡易CADのように使うことができるので、以前はCADを使用するため持ち帰りになっていたクレーンの設置位置確認も、現場で判断できるようになった。。

eYACHOでシェアした写真を確認しながら電話で問題を素早く解決。レーザーポインタで囲めば一目瞭然

eYACHOで縮尺を設定し、クレーンを置いておおよその判断が現場で可能になった

eYACHO導入当初から社内でのIT利用推進を担う原氏は「若い世代はとりあえず触ってくれるが、世代が上がるとiPadの時点でハードルが高い。それでも、積極的に活用してくれる人から徐々に広まり、現在では部署の全員が使用するようになった。工事部の作業日報や出張精算など総務的な仕事も担当してきたが、今後eYACHOが総務をはじめ全社への導入が進みデジタル化が進めば、本来の仕事をさらにeYACHOで便利にしていきたい。まずは測量などに活用できる様式の作成に取り組みたい」と意欲を見せる。

効果と eYACHOへの期待

森氏がeYACHOの効果を最も感じるのはトラブル発生時の初動のスピードアップだ。トラブル発生現場と担当者と本社(設計担当)、全てが異なる場所にいる状況でも、eYACHOを介することで同じ場所にいるかのように議論でき、素早い判断ができて現場が止まることが減った。また本社側からも「不具合が発生する可能性があるから注意が必要」と確実に伝えられるようになり出戻りがなくなった。


また、技術や知識の継承を、eYACHOに期待している。「豊富な経験を持つ人と経験が浅い人では、同じ問題に直面した時に引き出しの差が出て結果が異なる。eYACHOでノウハウを共有し、若手に自信を持って仕事に取り組んで欲しい」(森氏)ベテランは技術的なことをオープンに若い世代に伝え、若い世代は継承するだけでなくeYACHOを仕事に応用することを考え、先輩は若手からそれを教わり相乗効果で仕事のやり方が変化することを期待している。


業界のデジタル化は進みつつあるが、提出はデジタルでOKでも提示は紙ということも多く、一見紙がなくなったように見えてもバックヤードには大量の紙が存在する。そのため現時点では、協力会社とのやりとりなど企業間でのICT連携はまだ少ないのが実情だ。


「良い条件の入札を獲得し、施工効率を上げてうまくローテーションできれば、業績拡大に繋がる。ICT利用も入札評価の加点対象となる。以前eYACHOの利用を技術提案として出した時には、へぇ使ってるの!という反応だったが、それがきっかけでeYACHOを使い始めたところもあった。我々が選んだこの流れは間違いない。社内も、社外も、とにかく一度使ってみることだ」(森氏)


ICTツールで複数の企業が連携することが当たり前になる日が来る。アルス製作所はその時に備え着々と準備を進めていると言えるだろう。

【お話を伺ったアルス製作所のみなさん】

工事部 部長 森繁氏

工事部 工事課 課長 稲原慎治氏

工事部 工事計画課 課長補佐 原和美氏

※2020年 11月取材。画面キャプチャ、機能、肩書は当時の情報にもとづきます。

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