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MetaMoJi ClassRoom先生 授業例

【小3 国語】声に出して楽しもう 短歌を楽しもう

埼玉県 青山学院大学系属浦和ルーテル学院小学校 井上厚史先生

■ 単元目標

俳句や短歌を読んで作者の気持ちの変化や性格、情景について、場面の移り変わりと結び付けて具体的に想像すること。
小学校学習指導要領 第3 学年及び第4学年の内容 思考力・判断力・表現力 Cエ

俳句や短歌を読んで感じたことや考えたことを共有し、一人一人の感じ方などに違いがあることに気づくこと。
小学校学習指導要領 第3 学年及び第4学年の内容 思考力・判断力・表現力 Cカ

■ MetaMoJi ClassRoom を導入した利点と成果

 古典の授業では、まず原文の響きやリズムを味わったのち好きな一首を暗唱したりする流れが一般的だが、短歌の内容まで迫ることはなかなかできない。
 そこで今回は短歌のリズムではなく、内容をイメージし味わうことを目的とした授業を立案。教科書に紹介されている短歌を音数ごとに分解し、教科書に書かれている大意をもとに分解された短歌を並べ替えて情景や作者の気持ちに迫る、短歌そのものの内容を味わうことのできる内容を考案。
 当初は分解する短歌は短冊にして班に配布し班活動で行うことを考えたが、一人一人の感じ方の違いにも注目させるためにはデジタルで個別に配信した方がより最適化を図れるのではないかとMetaMoJi ClassRoomの機能を生かした内容に変更した。
 基本レイヤーには教科書に掲載されている短歌の大意を載せる。
 個別レイヤーには音数ごとに分解した短歌を載せ、児童が操作できるようにする。
 個人に配布することによって、どのように並べ替えれば大意に近い短歌になるのか、何度も反芻してじっくり味わう児童が多く見られた。
 一人では難しいと感じる児童には近くの人と相談してもいいことを告げると、集まって「この意味からだと○○の方がいいのではないか」と対話が自然と生まれ個人とはまた違った活動も見られた。

■ 学習活動

1.短歌のきまりを知ろう

俳句と同じように、短歌にも音数のきまりがあることを押さえる。

2.大意に近づくよう、短歌を並べ替えよう。一首目

大意に近づくよう、短歌を並べ替えよう。一首目(1)

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大意に近づくよう、短歌を並べ替えよう。一首目(2)

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 基本レイヤーに教科書の短歌の大意を載せる。
 個別レイヤーには音数で分解した短歌を載せて児童に配信。

 一首目は練習もかねて、五音・七音で色分けをしておき、短歌の五七五七七の順に並べやすくできるようヒントにした。

 すぐに次に取り掛からないよう「めくり」を使用したが、使い方が分かってしまうと児童は自分のペースでどんどん先に進んでしまうので効果はそこまでであった。

 考える時間は3分間とし、タイマーが鳴ったら「先生に注目」ボタンを押して解答を黒板のプロジェクターに投影する。

3.大意に近づくよう、短歌を並べ替えよう。二首目

大意に近づくよう、短歌を並べ替えよう。二首目(1)

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大意に近づくよう、短歌を並べ替えよう。二首目(2)

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 同じように、基本レイヤーには教科書の短歌の大意を載せる。
 個別レイヤーには音数で分解した短歌を載せて児童に配信。

 二首目は五音・七音の色分けをなくし、自分で音数を数えて並べ替えを行うよう難易度を上げた素材を配信。

 考える時間は同じく3分間とし、タイマーが鳴ったら「先生に注目」ボタンを押して解答を黒板のプロジェクターに投影する。

4.大意に近づくよう、短歌を並べ替えよう。三首目

大意に近づくよう、短歌を並べ替えよう。三首目(1)

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大意に近づくよう、短歌を並べ替えよう。三首目(2)

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 同じように、基本レイヤーには教科書の短歌の大意を載せる。
 個別レイヤーには音数で分解した短歌を載せて児童に配信。

 三首目は五音・七音の色分けなし。
 さらに、別の短歌の言葉をダミーとして配置した。大意をよく読み、確かなイメージをもって並べ替えを行うよう、さらに難易度を上げた素材を配信。

 三首目は難易度が上がるため、近くの友だちと相談してもいいことにした。
 解答は「見える」設定にしておいたため、友だちの考えを見ながら取り組む児童もいた。

 考える時間は7分間とし、タイマーが鳴ったら「先生に注目」ボタンを押して解答を黒板のプロジェクターに投影する。

5.児童のページ

児童のページ(1)

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児童のページ(2)

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児童のページ(3)

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 「動かす」に慣れてくると短歌を斜めに並べるなど児童の工夫が見られるようになった。

 「天の原」がイメージできなかったことと、大意の「大空」=「青空」ととらえた児童が半数いた。月を眺めて詠んだ一句であることを考えると「本当に青空なのか?」と考えるきっかけになればとあえての単語が授業の内容を深めたように感じる。

 このあとは、「授業で学んだことを短歌にして提出しよう」という五枚目のスライドを準備しておいたが時間切れで扱うことができなかった。

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