MetaMoJi ClassRoom - 授業例(高等学校)【高1(現代の国語)】2作品の読解から「自立」を問い直す 〜人生ゲーム制作を通した協働的・創造的な学び〜
 

MetaMoJi ClassRoom先生 授業例

【高1(現代の国語)】2作品の読解から「自立」を問い直す 
  〜人生ゲーム制作を通した協働的・創造的な学び〜

愛知県 名古屋経済大学市邨高等学校 佐藤優馬先生

■ 学習目標

・評論文を構造的に読み、筆者の主張や概念の捉え方を理解する
・「自立」という身近な言葉を多面的に捉え直し、自分自身の価値観として再構築する
・他者との対話を通して考えを深め、抽象的な概念を具体的なルールや構造として表現する

■ MetaMoJi ClassRoom を導入した利点と成果

・生徒一人ひとりの考えやアイデアを、イラスト・図・文章として即座に記録・共有できたことで、「自立」に対する多様な捉え方がクラス全体に可視化された。
・グループ制作の過程において、ルール案や構造案をリアルタイムで書き込み・修正できたため、話し合いの履歴そのものが思考の軌跡として残った。
・教員は各グループのノートを俯瞰しながら確認でき、生徒の理解や議論の深まりを把握しやすくなった。

■ 学習活動

1.「あなたにとっての自立」を可視化する

「あなたにとっての自立」を可視化する(1)

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「あなたにとっての自立」を可視化する(2)

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「あなたにとっての自立」を可視化する(3)

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単元の導入では、「あなたの考える『自立』をイラストで表しなさい」という活動を行った。
MetaMoJi ClassRoom 上に各自がイラストを描き、全体で共有することで、生徒一人ひとりの自立観を可視化した。
この段階では、「自分一人で生活できること」「何事も一人でやること」など、自立を「他者に頼らない状態」と捉える意見が多く見られた。

2.2つの評論文から「自立」を多面的に捉える

2つの評論文から「自立」を多面的に捉える(1)

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2つの評論文から「自立」を多面的に捉える(2)

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生徒は、鷲田清一「真の自立とは」・松井彰彦「自立と市場」の2作品を読み進めた。
MetaMoJi ClassRoom 上で文章構造を書き込みながら、筆者の主張や用語の使い方を整理していった。教員の説明は最小限にとどめ、生徒が何度も本文に立ち返りながら理解を深める時間設計とした。
この読解を通して、生徒は「自立」という言葉が一元的な概念ではないことに気付き始めていった。

3.人生ゲームのルール・構造改良による表現活動

勝利条件に表れた多様な自立観(1)

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勝利条件に表れた多様な自立観(2)

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勝利条件に表れた多様な自立観(3)

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単元後半では、「自分たちが考える『自立した社会・人の在り方』を表す人生ゲームを制作する」という課題に取り組んだ。既存の人生ゲームを土台に、マス目・ルール・勝利条件をグループで検討・改良した。
MetaMoJi ClassRoom を用いてアイデアを書き出し、修正しながら、対話を重ねて構想を練っていった。
制作過程では、「繋がり」「信頼」「経験」といった言葉が多く使われるようになり、自立を他者との関係性の中で捉え直す姿が見られた。

4.勝利条件に表れた多様な自立観

「最も自立していると感じた人に投票する」や「幸福度とお金の合計で決める」「お金のみ」「幸福度のみ」の3種類から選択して決めるなど、価値軸の違いそのものを前提とした勝利条件が設定された。※画像は制作途中のノートの様子です。
これらのルールから、「自立」や「幸福」は単一の基準では測れないという気付きが、生徒自身の表現として立ち上がってきていることがうかがえた。

本単元では、評論文の読解と制作活動を往還させることで、生徒が「自立」という概念を自分自身の価値観として再構築していく学習が実現した。
MetaMoJi ClassRoom を活用することで、思考の過程を可視化し、共有し、協働的に深める授業づくりが可能となった。人生ゲーム制作は、今後も他の単元や教科に応用可能な手法であると考えている。

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