MetaMoJi Note 事例紹介

03. 奥多摩町立氷川中学校 グループ学習におけるMetaMoJi Noteの活用

東京都の10分の1という広大な面積を持つ奥多摩町は、山林と清流に囲まれた自然豊かな地域です。その奥多摩町のほぼ中央にある氷川中学校は、全校生徒30数名の小さな学校です。

平成23年度より東京都の「言語能力向上推進校」の指定を受け、多彩な言語活動を取り入れた教育活動の研究的実践に取り組まれています。その実践に利用できるツールのひとつとしてiPadを導入し、授業に取り入れています。 今回、iPadを使った中学2年生の音楽科の授業と、授業後先生方と行ったiPad活用研修会を取材させていただきました。
豊かな自然に囲まれた氷川中学校
「夏の思い出」を全員で斉唱


音楽科の授業は、中学2年生11人が3グループに分かれ、歌唱「夏の思い出」を題材に、曲想やイメージを考えて、グループごとに発表するという内容でした。

最初に、「夏の思い出」を全員で斉唱。そのあと、グループごとに分担したパートについて、歌詞や旋律などから、情景や感情をイメージし、言葉で表現するという課題が与えられました。


そのグループ学習のツールとしてMetaMoJi Noteが使われました。グループに1台ずつiPadが配られ、グループの意見をMetaMoJi Noteを使って書き込んでいきます。

中学2年生の授業でiPadを使うのは初めてということでしたが、生徒たちはメニューを操作してテキスト入力したり、特に大きな戸惑いもなくMetaMoJi Noteを使っていました。
MetaMoJi Noteにグループの意見を書き込みます。
Apple TV経由で、MetaMoJi Noteの画面をテレビモニタに転送


グループの意見がまとまったら、各グループごとにMetaMoJi Noteに書き込んだ内容を、テレビモニタに映して発表を行いました。
氷川中学校は無線LANが整備されているので、Apple TVを使ってiPadの画面をテレビモニタに転送することができます。


授業の最後には、みんなで話し合った曲想を意識しながら全員でもう一度「夏の思い出」の斉唱を行いました。授業の最初に聞いた斉唱よりも、曲の理解が深まって、表情豊かに聞こえました。

MetaMoJi Noteをグループ学習と発表のツールとして活用している、興味深い授業内容でした。
各グループの意見を、MetaMoJi Noteを使って発表
氷川中学校の中道司校長先生と、音楽の授業を担当された浜中伸良先生に、iPadを使った授業の取り組みについて、お話を伺いました。
氷川中学校の中道校長先生(左)と浜中先生(右)


MetaMoJi:iPad導入のきっかけを教えていただけますか。
中道校長:本校では平成23年度より東京都の「言語能力向上推進校」の指定を受け、多彩な言語活動を取り入れた教育活動の研究的実践に取り組んできました。 iPadはその「多彩な言語活動」に利用できるツールのひとつと考えています。23年度に2台、昨年度は4台、本年度は13台と、段階的に導入しています。
浜中先生:機能が充実しているのに、操作がシンプルで使いやすそうだと思いました。特にいいなと思った機能は、手書きモード、テキストモード、画像が貼り付けられる、PDFファイルや画像を背景に設定できること。それから、拡大しても文字がきれいなことや、テンプレートやアイテムが充実していることも魅力です。またデジタルキャビネットにデータが保存できるところもいいですね。
MetaMoJi:たくさんの機能をあげていただいてありがとうございます。今回実際にMetaMoJi Noteを授業で使ってみて、生徒さんたちの反応はいかがでしたか?
浜中先生:はじめて使った生徒でも、感覚的に使えていました。時間が足りなくなるのでは?と心配していましたが、何とか発表までできました。 ただ、手書きで書き込むことを期待していましたが、みんなテキストモードで使っていましたね。生徒たちはキーボードに慣れているのと、事前にアプリの使い方を説明しなかったので、手書きがわからなかったのかもしれません。
MetaMoJi:従来の紙を使った授業の運用について、課題に感じていることはありますか?
浜中先生:生徒が個々にワークシートに書いたことを、クラスで共有しながら授業を展開していきたいとき、黒板に書かせるか、生徒に発言させ教師が板書するか、教材提示装置を使うかしか方法がありません。 黒板に書かせることは、音楽のような週あたりの授業時数が少ない教科では、"書かせる時間"と"練習や活動の時間"とのバランスが難しくなります。板書させるということは、ワークシートに書くという作業と合わせて、同じことを2回書くということになります。「練習や活動の時間の確保をしなければならない」でも、「クラスで共有したり、学び合いによる授業もしたい」というジレンマがあります。また、教材提示装置は設置に手間がかかり、日常の授業の中で「手軽に使える」とはなりません。日常のことなので、「手軽さ」ということは重要な要素です。
中道校長:ワークシートや問題集、その他の作品等を記録し、その記録から生徒の学びがどのように展開し、思考や表現の力を伸ばしつつあるのかを知ることは、授業を考えていく上で大変に大切です。学年や教科を越えて生徒の学びの全体像をつかむことができれば、教科における生徒理解にとっても有意義な資料になるのですが、紙媒体での記録では、特に中学校ではほとんど不可能です。 また、生徒の学びは紙媒体に変換できないものもあります。音声や動き、その他の作品等です。実技教科においてはむしろそれらに表れる生徒の学びの姿が重要です。
MetaMoJi:iPadはそういった紙の課題を克服する可能性があるツールのひとつだということですね。 MetaMoJi Noteは、紙とペンの手軽さを目指しながら、紙では実現できないデジタルならではの機能をたくさん備えていますので、ぜひ今後も授業でご活用ください。 最後に、今後MetaMoJi Noteに期待することがあれば教えていただけますか。
浜中先生:音声や動画も貼り付けられるようになるといいですね。また、複数台で同じファイルを使い、違う作業をさせて、最後にすべての作業内容をリアルタイムで同期できれば、発表のときに便利になります。
MetaMoJi:貴重なご意見をありがとうございます。今後もさまざまな機能拡張を行っていく予定ですので、ぜひご期待ください。 本日はどうもありがとうございました。
iPadの教育活用についてたくさんのお話をお聞かせいただき、どうもありがとうございました。

<本取材は2013年7月に行われました。画面キャプチャ、機能、肩書は取材時の情報にもとづきます。>