MetaMoJi ClassRoom - GIGAスクール構想 1人1台に最適なリアルタイム授業支援アプリ
 

導入事例(中学・高等学校)

芝浦工業大学附属中学高等学校[東京都]

教師と生徒、リアルタイムのやり取りを活かし双方向授業を実現したい

芝浦工業大学附属中学高等学校は、教師主導の授業を見直し、教師と生徒の双方向授業の実現に向けてICTを導入しました。授業支援ツールには、リアルタイムのやり取りに優れたMetaMoJi ClassRoomを選択し、生徒たちが参加できる場面を多く創出。見ているだけ、聞いているだけの生徒をなくし、生徒たちが主体的に学習できる環境を築きました。

教師と生徒、リアルタイムのやり取りを増やして授業を変える!

東京都江東区にある芝浦工業大学附属中学高等学校(以下、芝浦工大附属)は、理工系人材の育成をめざす学校です。科学技術に関する興味や知識、学力はもちろん、理工・理数分野に必要な批判的精神、論理的思考力の育成にも力を入れています。また芝浦工業大学と連携して、本物のサイエンス&テクノロジーが体感できる環境で、さまざまなものづくりに取り組む特別授業なども実施しています。

芝浦工大附属は2017年に今の新豊洲へ校舎が移転したことをきっかけに、ICT活用の取り組みも開始しました。具体的には、全教師にパソコンを支給し、生徒にはタブレット型ノートパソコンによる一人1台環境を実施。プロジェクターとパソコンを活用した授業スタイルへと転換し、教師と生徒の双方向授業を実現していく方向をめざしたのです。柴田邦夫教諭は、「これからの時代が求める人材を育てるためには、教師がひたすら黒板に書いて説明し、生徒はそれを黙って写すという授業スタイルは古いと考えていました。これからは、教師と生徒がインタラクティブにやり取りしながら、生徒が主体的に学べる環境が必要だと思いました」と語っています。

こうした授業を実現するツールとして、芝浦工大附属はMetaMoJi ClassRoomを導入しました。柴田教諭は選定理由として、「双方向のやり取りが“リアルタイム”であることが決め手になりました。たとえば、生徒が問題を解いている状況を確認したり、生徒の画面に教師が入っていけたりする点が良いと思いました。このメリットを活かせば遠隔授業も充実できると考えています」と話しています。生徒と教師のやり取りが増えることで、今の学習スタイルをさらに変えていくことができるというのです。

デジタルで実験レポートを作成し、イメージによる理解を深める

芝浦工大附属で化学を受け持つ志村創教諭は、高1化学基礎の授業でMetaMoJi ClassRoomを活用しています。たとえば、過マンガン酸カリウム水溶液の濃度を決定する実験では、MetaMoJi ClassRoomでPDFファイルの実験レポートを配信し、生徒たちは実験結果をそこに書き込みながら進めました。志村教諭は「紙の場合は、消したり、汚れてしまったり面倒なことが多いですが、MetaMoJi ClassRoomの場合は、PDFに書き込んでデータとして蓄積できるのが良いです。高3のときに高1のことを振り返るなど、ポートフォリオとしても有効だと考えています」と話しています。

生徒たちは実験中、グループで協力しながら作業を進めました。実験の様子を撮影する生徒、結果を記録する生徒、実験を行う生徒、分からないことを調べる生徒など、メンバーで役割分担しながら取り組みます。途中で、生徒たちは撮影した動画を一緒に見ながら、実験プロセスや結果を振り返り、色の変化はどのように変わるべきだったのか、もっと水溶液の量を増やした方がいいのかなど比較・検討しました。

実験が終わると生徒たちは、実験中に撮影した写真や動画を利用して実験レポートにまとめました。実験中の動画を見ながらレポートを書いたり、写真を添付して見た目にもきれいなレポートに仕上げます。志村教諭は「レポートに写真が入ることで、生徒たちの考察が深まります。薄い赤色とはどのような色を指すのか、生徒たちも気づきが多く理解につながると考えています」と語っています。以前は、文字によるレポートがメインでしたが、MetaMoJi ClassRoomを活用することで、イメージによる理解も深まっているというのです。

自分から知識を獲得する姿も。より活動的に学ぶ生徒たち

生徒がより活動的に学ぶようになり、まとめる内容も充実してきた。

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生徒がより活動的に学ぶようになり、まとめる内容も充実してきた。

このようにMetaMoJi ClassRoomを授業で活用する志村教諭ですが、生徒の変化についてはどのように感じているでしょうか。

同教諭は「今までは聞いているだけ、書いているだけ、という生徒が多かったのですが、今は、生徒の動きが変わってきたと思います。生徒がとても活動的になってきました」と語っています。なかでも、調べ学習やジクソー法を用いた協働学習では、生徒たちが積極的に知識を獲得する場面が見られ、主体的になってきたというのです。調べた内容をMetaMoJi ClassRoomにまとめる時も、教科書や資料集を見ながら丁寧に仕上げました。授業自体も、アクティブな活動を取り入れやすくなり、自分で調べる先取りや学び合いが増え、内容が充実してきたと同教諭は述べています。

また志村教諭は、MetaMoJi ClassRoomの活用は授業準備の負担軽減にもつながっているといいます。定期考査の模範解答や夏休みの宿題など、プリントを印刷する手間が軽減されました。夏休みの宿題については、MetaMoJi ClassRoom上に生徒たちが書き込める進捗シートを作成し、志村教諭が生徒たちの進捗状況を把握できるようにしています。リアルタイムな共有の良さを活かして、宿題の回収や採点にかかる時間の削減に効果を発揮しています。

芝浦工大附属が補習として実施する学習クリニックにもMetaMoJi ClassRoomを活用しています。これは、卒業生がチューターとして勉強を教えてくれるシステムですが、補習に使う教材は教師が用意しなければなりません。そこで志村教諭はMetaMoJi ClassRoomを使って、チューターや生徒と教材を共有し、生徒がどれくらい理解しているのか、どれくらい進んでいるのかを確認できるようにしました。リアルタイムの共有に優れたMetaMoJi ClassRoomを学習に活かすことで、さまざまな学習の効率化にも取り組んでいます。

興味や関心・疑問、知ろうとする前向きな気持ちを育てたい

柴田教諭も生徒の変化については、「MetaMoJi ClassRoomは編集が簡単にできるので、調べ学習を楽しめる生徒が増えました」と語っています。生徒同士で同時に作業ができるため、見ているだけの生徒がいなくなったというのです。また授業プリント、宿題、実験のレポートなど、振り返りも簡単にできるようになったので、生徒が主体的に学ぶ姿も見られるようになったといいます。

今後はMetaMoJi ClassRoomや他のICTツールを活用して、教師の仕事の効率化と深みを増した授業に期待したいと同教諭は話しています。今は、多くの教師が授業準備に時間を費やしている状況ですが、ICTを活用することで効率化できる部分は多いはずです。また授業についても、インターネットやICTを活用しつつも、「興味や関心・疑問を抱くことが大事なので、授業では知ろうとする前向きな気持ちを育て、多くの生徒と共有しながら深く学んでもらいたいです」と柴田教諭は語ってくれました。芝浦工大附属では、さらにMetaMoJi ClassRoomの活用を広げ、生徒による深い学びをめざしていきます。

教頭補佐 柴田 邦夫 教諭

教頭補佐 柴田 邦夫 教諭

志村 創 教諭

志村 創 教諭

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<本取材は2019年2月に行われました。画面キャプチャ、機能、肩書は取材時の情報にもとづきます。>

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