MetaMoJi ClassRoom - GIGAスクール構想 1人1台に最適なリアルタイム授業支援アプリ
 

導入事例(中学・高等学校)

ルーテル学院中学・高等学校[熊本県]

MetaMoJi ClassRoomを使って時間や手間を効率化。生徒同士が考えて話し合う授業をつくる

ルーテル学院中学・高等学校(熊本県熊本市)は、2018 年度からICT環境整備に着手し、授業支援システムに「MetaMoJi ClassRoom」を導入しました。同校では、今まで時間や手間がかかっていた黒板の書き写しや、意見共有などにICTを活用することで、授業時間を効率化しています。生徒同士が話し合う時間や考える時間を新たに生み出し、思考力・表現力の育成に取り組んでいます。

動きが早くて軽い授業支援システムを求めて、MetaMoJi ClassRoomを導入

熊本市にあるルーテル学院中学・高等学校は、日本福音ルーテル教会の教育理念に基づく教育を実践するミッションスクールです。「感恩奉仕」を建学の精神に掲げ、キリスト教の精神を重んじる人格教育を行っています。また生徒の「夢」をサポートする教育も重視し、特進コース、芸術コース、綜合コースという3つのコースを軸に、スポーツ専攻や音楽専攻など多様なカリキュラムを設けています。

ルーテル学院中学・高等学校では、2018年にパソコン教室のコンピュータがリプレースされるタイミングを迎え、新たなICT環境整備に取り組むことになりました。2020年度から実施される新学習指導要領や高大接続改革なども考慮し、どのようなICT環境が必要か、改めて考える時期に来たというのです。同校では、まずは大学入試で新たに実施されるCBT方式の試験に対応することが重要だと考え、パソコン教室にWindowsのノートPCを45台と、Windowsタブレットを45台導入しました。加えてiPadを25台導入するとともに、授業支援システムにはそれまで採用していた製品から切り替えて、新たにMetaMoJi ClassRoomを選択しました。

同校でICTを担当する教務部長の鶴山克郎教諭は、授業支援システムを切り替えた理由について、「以前使っていたものは、機能が多すぎて動きも遅く、価格も高価でした。そのため、新たに導入するものは動きが軽くて、シンプルなものを考えていました」と語ってくれました。MetaMoJiClassRoomなら同校の要望を満たし、できることも多いと考えたというのです。

書き写す作業を省略して、「話し合い」や「考える」時間を生み出す

鶴山教諭が受け持つ生物の教科では、高2のセンター試験対策の授業でMetaMoJi ClassRoomが活用されました。生徒たちに与えられたのは、大腸菌の遺伝子組み換えに関する問題で、制限酵素によって切り取られた大腸菌のプラスミドが、どのように切り口を変化させるのか、そのパターンについてイラストを描きながら考えようというのです。

授業では最初に、MetaMoJi ClassRoomで生徒に問題のPDFファイルが配信され、個別学習で解くことから始まりました。生徒たちは切り口のパターンを書き込んだり、消したりしながら、答えを考えます。

次に、グループ内で自分がどのように問題を問いたのか、答えを共有しました。各自が順番に自分の答えについて説明するとともに、友達の意見にも耳を傾けます。その後、グループの考えを結集して、ひとつの答えを導き出し、なぜそう考えたのかを分かりやすく伝えられるよう説明を考えます。生徒たちはMetaMoJi ClassRoomの同時編集機能を活かし、グループ全員で書き込み合ったり、友達が描いたイラストをリアルタイムで見たりしながら、活発に意見交換を行いました。一方で鶴山教諭は、上手く話し合いを進めているグループの途中経過を全体に共有し、話し合いのサポートに入るなど、グループワークが円滑に進むよう授業を進行しました。

鶴山教諭はこのような授業について、生徒たちの書く作業が減ることで、考えることに時間を使えるのが良いといいます。「今までは黒板に描いたものをノートに書き写して解いていたのですが、生徒たちは書き写しすることに時間をかけてしまい、問題を解く時間が十分ではありませんでした。ところがMetaMoJi ClassRoomを使うようになってから、イラストや図をそのまま生徒に渡すことができるので、書く作業を省略し、問題を考える時間やどう説明すれば伝わるかを話し合う時間が作れるようになりました」と話しています。

これからの学習は、ただ答えを出して終わりではなく、なぜその答えに辿り着いたのかを分かりやすく伝える表現力が求められます。そうした力を伸ばすためにも、授業時間を有効に活用できるようMetaMoJi ClassRoomが活かされています。

切り口のパターンを書き込んだりしながら問題を解く。

(画像クリックで拡大)
切り口のパターンを書き込んだりしながら問題を解く。

グループの途中経過をモニタに映して、全体に共有。

(画像クリックで拡大)
グループの途中経過をモニタに映して、全体に共有。

先生が話し合いのサポートに入って、グループワークを円滑に進める。

先生が話し合いのサポートに入って、グループワークを円滑に進める。

グループでまとめたノートの例

(画像クリックで拡大)
グループでまとめたノートの例

デジタル作品を作って、クラス全員で鑑賞し合おう

MetaMoJi ClassRoomを使って写真の加工に取り組む。

MetaMoJi ClassRoomを使って写真の加工に取り組む。

 「旅する動物」をテーマに、写真を加工してデジタル作品を制作。

(画像クリックで拡大)
「旅する動物」をテーマに、写真を加工してデジタル作品を制作。

クラス全員の作品をモニタリングした画面。

(画像クリックで拡大)
クラス全員の作品をモニタリングした画面。

綜合コーススポーツクラス高2情報の授業では、MetaMoJiClassRoomを使ってデジタル作品の制作に取り組みました。テーマは、「写真を加工しよう」。ウェブサイトから好きな動物の写真を選び、予想外の背景写真と組み合わせることで、ひとつの作品を仕上げます。作品づくりを通して、デジタルのメリットや特徴は何かを考えることが授業のねらいです。

生徒たちはウェブサイト上で好きな画像を見つけると、今度はMetaMoJi ClassRoomの「Webページを追加」の機能を使って画像として読み込み、不要な部分をトリミングしました。そ後、同様に背景も読み込み、動物を大きく見せたり、いくつも動物を並べたりして、写真加工に取り組みました。途中、写真加工に慣れていない生徒が失敗してしまう場面もありましたが、生徒の作業はすべてサーバーに保存されているので心配ありません。

鶴山教諭は「こうした作業は、生徒たちが誹謗中傷に走ってしまわないか心配ですが、MetaMoJi ClassRoomを使うことで皆に自分の作品が見られるというオープンな学習環境を築けるのが良いです。生徒たちも見られている意識が高まるので、情報リテラシーを高められるのではと思います」と語っています。

作品を作った後は、クラス全員で作品を共有し鑑賞しました。MetaMoJi ClassRoomでは、それぞれの端末に生徒全員の名前が表示され、該当者をクリックすれば、その生徒が作った作品を見ることができます。その機能を利用して、クラス全員の作品を鑑賞し、どの生徒の作品が優れているかをGoogle Formsで投票しました。普段からスマートフォンやSNSに親しんでいる生徒たちですが、このような実体験を通して、デジタルの特性やメリット、使用時のルールについて学んでいくといいます。

ノート提出、チェックのやり取りを減らし、時間を効率化

鶴山教諭はMetaMoJi ClassRoomのメリットについて、「時間の効率化につながっています」と話してくれました。たとえば、今までの宿題は、ノートに書いたものを集めて提出し、チェックするという流れでしたが、今ではノートを集める手間が省かれ、生徒たちがノートに書き込んだ内容もリアルタイムで見ることが可能になりました。また、ノートの紛失や、提出したかどうかの確認についても、今、どういう状況なのか、すぐにチェックすることが助かっているといいます。自習の時は移動中の電車の中から生徒のノートをチェックすることもあり、場所に縛られない働き方もできつつあるというのです。

鶴山教諭はMetaMoJi ClassRoomを使うようになってから、「生徒同士の情報共有、意見共有が簡単にできるようになったので、コミュニケーションが活発になってきたと思います」と手応えを語ってくれました。今後は、数学や社会にも活用を広げ、学校全体でICT活用を進めていく予定です。

・iPadはApple inc.の登録商標です。
・Windowsは米国 Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標です。

教教務部長 鶴山 克郞 教諭

教務部長 鶴山 克郞 教諭

お客様プロファイル:

<本取材は2018年12月に行われました。画面キャプチャ、機能、肩書は取材時の情報にもとづきます。>

事例一覧に戻る